授乳中のママを悩ませる乳腺炎。乳房の痛みや発熱など、辛い症状に悩まされていませんか?
実は、乳腺炎にはいくつかの種類があり、それぞれ原因や対処法が異なります。
この記事では、乳腺炎の種類、症状、原因、そして効果的な対処法まで、専門家の監修のもと詳しく解説します。
正しい知識を身につけて、つらい乳腺炎を乗り越えましょう。
目次
乳腺炎(にゅうせんえん)とは?
乳腺炎とは母乳が詰まって炎症が起こる病気です。軽い症状も含めると産後ママの約25%がかかります。
乳腺炎の種類と対処法
乳腺炎は「急性」と「慢性」の二種類に分かれます。
急性の「うっ滞性乳腺炎」と「急性化膿性乳腺炎」、慢性の「慢性乳腺炎」があります。
それぞれの原因、症状、対処法などを見ていきましょう。
うっ滞性乳腺炎
<原因>
乳管が十分に開いていないことや、赤ちゃんの母乳を飲む力が弱いことが理由で、母乳が乳腺内に溜まることで起こる。初産婦に多く、出産後数日の間に症状が現われる。
<症状>
・乳房の腫れや痛み
・発熱(微熱)
・身体がだるい
・押すと硬い、痛い
<対処法>
・マッサージでたまった母乳を出す(搾乳)
・授乳頻度を増やす
・水分を多めに摂る
急性化膿性乳腺炎
<原因>
乳管や乳頭にできた傷などから、細菌に感染することで乳腺が炎症を起こすことによる。
<症状>
・乳房の腫れや強い痛み
・しこりができる
・高熱や悪寒を伴うことがある
<対処法>
・抗生物質や解熱鎮痛剤の治療
・しこりを冷やす
・授乳時、赤ちゃんが乳房を噛まないように注意する
慢性乳腺炎
<原因>
授乳経験が無い方でも起こるもので、乳腺内に繰り返し膿が溜まることによって起こる。入管に脂肪や角質がたまることが主な原因。
<症状>
・自覚症状がない場合がある
・悪寒がする
・リンパ節が腫れる
・しこりがある
・乳房が赤く腫れる
<対処法>
・水分を多くとる
・健康な(コレステロールをあげない)食事を意識する
・抗菌薬で治療する
こんなときは受診を
乳房が痛い、腫れがひどい、発熱の症状が出た場合、自分でマッサージや搾乳をしたり、安静にして様子を見てみたりしましょう。それでもなかなか改善されない場合は、産婦人科に一度受診することをおすすめします。
軽度であれば経過観察ですむこともありますが、抗生剤の治療を必要としたり、場合によっては膿(うみ)が溜まった部分を切開しなければならないときもあります。早めに対処できるようにしていきましょう。