生まれたばかりの赤ちゃんが鼻を詰まらせて苦しそうにしているのを見ると、心配になりますよね。
新生児は鼻でしか呼吸できないため、鼻づまりはミルクの飲みや睡眠にも影響します。
この記事では、新生児の鼻づまりの原因、自宅でできるケア、病院へ行くべきサインについて詳しく解説します。
目次
新生児は鼻呼吸
【新生児とは、生後0~28日未満の約4週間の赤ちゃんのことをいいます。】
新生児の呼吸は、口呼吸ではなく鼻呼吸をしています。
赤ちゃんは、生まれてから数ヶ月間は鼻呼吸のみで、口呼吸をする反射はまだ発達していません。
生後3~4ヶ月頃から口呼吸の反射が発達し始めますが、基本的には鼻呼吸を優先します。
しかし、鼻が詰まっている場合などは口呼吸をすることがあります。
6ヶ月以降も鼻呼吸を好む傾向はありますが、鼻呼吸と口呼吸を交互に行うこともできるようになります。
自然と腹式呼吸になるため、呼吸をするときにお腹が膨らんだり、へこんだりしています。
鼻呼吸なので、母乳やミルクを飲んでいるときもしっかり呼吸できています。
また、呼吸の回数も多く、1分間に40回程度と大人の倍です。
赤ちゃんはまだ一度にたくさん息を吸ったりはいたりすることができないため、少しずつたくさん呼吸をしています。
鼻がつまったときの症状
赤ちゃんは鼻呼吸が基本です。しかし、風邪をひいたり、体調を崩したりして鼻がつまってしまうとどうしたらいいのでしょうか。「呼吸がしんどそうだな」「どう対処したらいいのかな」と思ったときにはぜひ参考にしてくださいね。
赤ちゃんの鼻がつまったとき、こんな症状がみられます。
- ○ミルクがうまく飲めない
- ○うまく呼吸できず機嫌が悪い
- ○眠りが浅い、いびきをかく
- ○目やまぶたが腫れる
- ○細菌感染する(とびひ、中耳炎、気管支炎など)
- ○呼吸困難を引き起こすことがある
生後まもない赤ちゃんのこんな症状を見るのは、おかあさんも気持ちが焦ったり、心苦しくなったりしてしまいますよね。焦らずに対処して、赤ちゃんの鼻づまりを治してあげましょう。
鼻づまりの対処方法
赤ちゃんの鼻がつまったときの対処法は、おかあさんがおうちでできることもあります。赤ちゃんは自分で鼻をかむことができませんので、おかあさんが取り除いて楽にしてあげてくださいね。
鼻をあたためる
鼻水が鼻の奥でかたまって、出てきにくい状態になっていることがあります。ぬらしたホットタオルを鼻の付け根に当てて、あっためてあげましょう。
赤ちゃんがやけどしないよう、触っても熱くない温度にしてくださいね。あたたまることによって、鼻水が出やすくなります。
室温・湿度の調節をする
体が冷えて体温が下がっているときや、湿度が低いときには鼻水もかたまったり、乾燥したりして余計に鼻水が出てきにくい状態になります。室温、湿度の調節をしながら体温を上げ、過ごしやすい環境を整えてあげてくださいね。体が冷えたときには、沐浴するのもいいですよ。
ガーゼで優しく拭き取る
湿らせたガーゼで赤ちゃんのかたまった鼻水を優しく拭き取ってあげましょう。綿棒を使うときには、赤ちゃん用の小さな綿棒をぬらして使うようにしましょう。
ガーゼや綿棒は鼻の奥に入れてしまうと粘膜が傷ついて鼻血が出てしまうこともあります。鼻の入り口、見えている部分を優しく拭き取る程度にしておいてくださいね。
鼻水吸引器を使う
鼻水吸引器を使って赤ちゃんの鼻水をこまめに取り除いてあげましょう。
鼻水がよく出る場合は、おうちに一つ買っておくのもいいでしょう。
吸引器の種類は、新生児から使える物や、電動式、スポイト式、口で吸うタイプのものなど色々あるので、比較しながら使いやすい物を選ぶようにしてくださいね。
説明書を読んで使い方や注意点を守り、赤ちゃんの様子を見ながらゆっくりと進めるようにしてくださいね。やりすぎてしまうと、赤ちゃんの鼻の粘膜や耳の鼓膜が傷つくことがあるため、十分注意しましょう。
それでも治らない場合は受診を
- ・なかなか治らない
- ・呼吸ができず苦しそう
- ・鼻くそが奥につまっている
- ・鼻づまり以外に発熱や咳の症状がある
- ・鼻血がでた
- ・鼻水が臭い
こんな症状が出た場合は、小児科や耳鼻科を受診するようにしましょう。
鼻づまりが続くと中耳炎や副鼻腔炎などにかかることもありますので、早めに対処することが大切です。おかあさんも自分で何とかしようとせずに、心配なときには相談するようにしてみてくださいね。
さいごに
赤ちゃんは環境の変化に敏感なことや、体温調節もまだ難しいため鼻水がつまることはよくあります。自分で鼻をかむことはできませんので、おかあさんが赤ちゃんの様子に気付いて対処してあげるようにしてくださいね。鼻水だけの症状であれば、焦ってすぐに病院に行かなくても大丈夫ですが、なかなか治らない、発熱などの症状が出たり、心配な場合はかかりつけ医に受診するようにしてくださいね。