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母乳はいつまであげる?母乳育児のメリットや授乳期間、卒乳・断乳

2022年6月14日

母乳いつまで

 

赤ちゃんが生まれて毎日授乳しているママさんたち。ふと「いつまで母乳をあげるのかな?」と考えることはありませんか?一生懸命おっぱいを飲んでいる姿を見ると、かわいらしくていつまでも見ていたいですよね。

 

しかし、だんだん成長していくにつれて、飲む力も強くなり、時に痛みが走ることも。ミルクに関しても、哺乳瓶が大好きで、離すとギャン泣きしてしまうのでなかなかやめられないとお悩みの方もいらっしゃるでしょう。

 

この記事では、母乳育児のメリットや「卒乳」と「断乳」の違いについて解説していきます。そろそろ卒乳を考えているという方はぜひ参考にしてくださいね。

母乳はいつまであげる?

離乳食も始まって、母乳を飲む機会が減ってきたころ、「そろそろ母乳をあげるのをやめたほうがいいかな」と考える方も多いのではないでしょうか。しかしなかなかタイミングが図れず、ずるずる先延ばしにしてしまったり、お子さんがうまく母乳とバイバイできない状態が続いてしまったりすることも。

WHO(世界保健機関)推奨の授乳期間や、先輩ママさんたちはどのくらいまで母乳を飲ませていたのか、またやめるタイミングはどのようにして決めればいいかみていきます。

WHO(世界保健機関)は2歳以上までの母乳育児を推奨

(原文)

WHO and UNICEF recommend that children initiate breastfeeding within the first hour of birth and be exclusively breastfed for the first 6 months of life – meaning no other foods or liquids are provided, including water.

Infants should be breastfed on demand – that is as often as the child wants, day and night. No bottles, teats or pacifiers should be used.

From the age of 6 months, children should begin eating safe and adequate complementary foods while continuing to breastfeed for up to 2 years and beyond.

(日本語訳)

WHOとユニセフは、子どもが生まれてから1時間以内に母乳育児を始め、生後6カ月間は母乳のみで育てることを推奨しています。これは、水を含め、他の食物や液体を与えないという意味です。

乳幼児には、昼夜を問わず、子どもが欲しがるだけ母乳を与えることを推奨します。哺乳瓶の使用は控えましょう。

生後6ヶ月から、安全で十分な補完食を食べ始め、2歳以上までは母乳育児を続けることが大切です

WHO | World Health Organization."Breastfeeding" https://www.who.int/health-topics/breastfeeding#tab=tab_2

母乳は平均1歳半まで

先輩ママさんたちの平均は1歳半ぐらいとなっています。1歳半というと、離乳食も進んでごはんだけでも栄養が足りてくる時期です。そのため、自然と子どもの方から離れていくというパターンもあります。

 

また、育休を取っているママさんたちはそろそろ仕事復帰のことも考えて保育園の準備をし始めるころ。それと同時にミルクに移行するかこのままご飯だけにしてしまうかの判断を迫られます。

 

1歳半はぐんと成長もしますし色々と環境も変化してくるので、この時期に新たなスタートを切るお子さんも多いですよね。そのため、この時期には母乳やミルクなどの授乳をやめる方がほとんどというわけです。

 

もちろん1歳になったとたんに卒乳する子や2歳を過ぎてからも母乳を飲んでいるという子もいます。その子によってペースが違うので、もしまだどうしても飲んでいたいという子がいればその思いをある程度尊重してあげることも大切です。

 

母乳をあげる・あげないはママさん次第!

しかし上記はあくまで目安なので、必ずその時期までに「やめなければいけない」「やめるのがいい」ということではありません。

 

またWHOでは、2歳以上まで母乳をあげること推奨していますが、大切なのはママさんと赤ちゃん自身のタイミング。母乳をこのままあげ続けるのかそうでないのかはママさん次第ということです。

 

ちなみに筆者は3人子どもがいますが、3人とも授乳の終わる時期はバラバラでした。1人目は女の子なのですが1歳を迎えた頃に、何の前触れもなく急におっぱいを飲まなくなり、私の方がさみしくなったのを覚えています。

 

雑誌で見て知っていたのは、赤ちゃんたちが名残惜しそうに泣きながらなんとか卒乳したというものでしたが、子どもの方からあっさりと卒乳してしまったので結構ショックでした。

 

2人目のときは、1歳を過ぎてもなかなか卒乳する気配がなく、おっぱい大好きな男の子。まだもう少し母乳をあげてもいいかなと思っていた矢先、3人目の妊娠が発覚。そのため、卒乳というよりは断乳に近い形で授乳を終えました。

 

無事に終えるまではかなり泣かれて夜もなかなか眠れなかったので、私もつらかったのですが、子どももつらかったと思います。絵本や歌などで気を紛らわしながらなんとか乗り越えることができました。

 

3人目はみなさんの平均である1歳半くらいまでは母乳を飲んでいました。さすがに飲む力も強くなってきて、つんとした激痛が走るようになり、「おっぱいにバイバイしようね」と声をかけながら卒乳へ進めていきました。

 

しかしかなり泣いて抵抗され、それが何日も続いたことで私も参ってしまったので、一度諦めてまた授乳を再開。その後も根気強くおっぱいバイバイと話をして、ある日突然その日はやってきました。意外と最後はあっさりバイバイしてくれたのでよかったです。

 

このように、きょうだいによっても母乳を飲まなくなる時期はそれぞれ違います。もちろんお母さん自身の都合や体調にもよりますが、子どもたちもそれぞれ性格が違いますから、対応の仕方も個性的で、3人の特徴がよく出ていてとてもおもしろい経験ができたなと思っています。

 

母乳育児のメリット

母乳育児のメリット

母乳での育児は大変かと思われがちですが、メリットもたくさんあります。母乳育児をすることでのメリットについてご紹介していきます。

赤ちゃんの免疫力があがる

1つ目のメリットは「赤ちゃんの免疫力があがる」という点です。母乳にはさまざまな免疫物質が含まれていて母乳の成分については注目されているんです。

母乳を摂取することで赤ちゃんは免疫力を高めることができます。

「生後6ヶ月、完全母乳で育てられた赤ちゃんは胃腸炎やインフルエンザなどの感染症にかかる確率が低くなる」「粉ミルクで育った赤ちゃんと比較すると、乳幼児突然死症候群(SIDS)にかかる確率が半分になる」と言われています。

赤ちゃんの栄養になる

2つ目のメリットは「赤ちゃんの栄養になる」という点です。母乳には免疫物質だけでなく、赤ちゃんにとって摂り入れたいさまざまな栄養も豊富に含まれています。また、母乳に含まれている栄養成分は赤ちゃんにとって吸収しやすい形になっているため、下痢などの不調時にも飲み続けられるというメリットがあります。

 

赤ちゃんとのコミュニケーションになる

3つ目のメリットは「赤ちゃんとのコミュニケーションになる」という点です。授乳時には赤ちゃんと間近で対面することになり、ちょっとしたしぐさで笑顔になるでしょう。

授乳中に長い時間触れ合ったり見つめあったりすることにより、幸福ホルモンである「オキシトシン」が活性化され、このホルモンの作用によってママさんは満たされた気分になり、赤ちゃんも精神的に安定するのです。

 

粉ミルク代がかからない

4つ目のメリットは「粉ミルク代がかからない」という点です。平均的に粉ミルク代は年間10万~15万かかりますが、母乳はお金がかかりません。

赤ちゃんの食事代が基本的に0円になります。赤ちゃんにはおむつや着替えなど、さまざまな点でお金がかかりますので、育児にかかる費用を少しでも節約できることは大きなメリットになるでしょう。

とくに双子の場合だとその分だけ子育て費用がかかりますので、粉ミルクにお金をかけずに済むことは無視できないメリットです。

母親の回復につながる

5つ目のメリットは「母親の回復につながる」という点です。1日の授乳で、最大500kcaを消費すると言われており、これにより母乳育児は産後太りを軽減する作用があります。

また、授乳で乳首を吸われることによりオキシトシンが分泌され、子宮の収縮を促進させることで悪露の排泄を促します。

さらに、母乳育児により「骨の石灰化」を強化することができるので、高齢時に「骨粗しょう症」になるリスクが低くなるとも言われているんです。

 

卒乳と断乳

卒乳と断乳

よく「卒乳」と「断乳」で混乱する方もいらっしゃるでしょう。それほど厳密に言い換えなくても気にすることはありませんが、意味するものは少し違ってくるので、それぞれのきっかけや進める際のポイントを解説していきます。

 

卒乳とは

まず、卒乳とは授乳をやめる時期をあらかじめ決めておいて、そこに向かって少しずつ授乳回数を減らして慣らしていくことです。卒乳を決めるきっかけには以下のようなものがあります。

  • ごはんをしっかり食べることができる
  • 保育園が決まった
  • そろそろ次の妊娠を考えたい

 

上記のような場合は、しっかりと計画を立て、赤ちゃんにも根気強く話すことが大切です。多いのは1か月後に卒乳日を決めておき、そこから逆算して計画を立てます。

 

たとえば、1週間ごとに目標を決めて進めていくと分かりやすいでしょう。

1週目授乳回数を1回減らす
2週目授乳回数を2回減らす
3週目授乳回数をさらに減らす
4週目授乳回数0回

 

こちらは大雑把に記載しましたが、これ以外にも、赤ちゃんと一緒にお風呂に入ったときにおっぱいバイバイといってみたり、昼間にいっぱい遊んで寝る時間を増やしたりといった取り組みをします。

 

また、寝かしつけの際におっぱいではなく、絵本や音楽などで寝るように慣らしていくのもいいですね。いずれにしても、すんなりうまくいくことはまれで、かなり骨の折れる作業になるので覚悟は必要です。何度も挫折しそうになるかもしれませんが、必ずゴールは見えてきますので、少しずつ進めていきましょう。

 

断乳とは

断乳とは、ある日突然授乳をやめてしまうことです。理由としては次のようなことが挙げられます。

  • 妊娠している
  • 別の病気で服薬が必要
  • 乳首が切れてしまっている

 

上記のような場合は、できるだけ早く授乳をやめた方がいいので断乳がおすすめです。赤ちゃんは突然のことで泣くと思いますが、おっぱい以外にもお母さんを近くに感じることができるという安心感を与えてあげることが重要です。

 

たとえば寝る前におっぱいとぐずったときには、今日楽しかったことやがんばったこと(えらかったこと)などを話して聞かせると、あまり意味は分かっていなくても「良いことを言ってもらえてる!」となんとなく感じ取って機嫌よく寝ることも。その子によって対処法は違いますが、赤ちゃんの好きな事に気をそらしてあげることを心がけるといいですね。

 

卒乳・断乳で気を付けること

卒乳・断乳で気を付けること

卒乳や断乳をする際に気を付ける点がいくつかあるので紹介します。ポイントは以下のとおりです。

  • 無理はしない
  • いきなり授乳回数を減らさない
  • マッサージをする(乳腺炎防止)
  • こまめに搾乳する
  • 一度断念するのもあり(卒乳)

 

あまり卒乳や断乳にこだわりすぎると、ママさんも疲れてしまいますし、赤ちゃんもなかなか授乳回数が減らずに機嫌だけが悪くなってしまうこともあります。そのため、うまく進まないときは一度断念してみるのも一つの手です。どうしても断乳せざるを得な場合は心を鬼にして取り組まなければなりませんが、急ぎでない場合は心に余裕があるときに再度チャレンジしてみましょう。

 

また、最も注意するべきことは乳腺炎です。授乳回数を減らすということはその分おっぱいが張りやすくなるということ。そのため、こまめに搾乳しなければ乳腺炎になってしまう可能性が高くなります。

 

搾乳する量もたくさんしてしまうと、またたくさん母乳を作ってしまうので、ほどほどにしつつ、マッサージをしながら乳腺炎予防をするようにしてください。

 

まとめ

授乳の時間

いつかはやめなければいけない授乳ですが、やめる時期を決めるのはなかなか難しいもの。赤ちゃんが成長してくれているのはうれしいことですが、小さな体全体で一生懸命母乳やミルクを飲む姿はいつ見てもかわいいですよね。

 

授乳中は、ただ単に赤ちゃんのお腹を満たすだけの時間ではなく、ママと赤ちゃんが共有できるコミュニケーションの時間です。赤ちゃんの時期にしか経験できない貴重なものなので、赤ちゃんが一生懸命飲んでいるときは、ぜひスマホや雑誌は置いて赤ちゃんの方を向いてあげてください。

 

そして卒乳や断乳をするときは、きちんとお話をして向き合うようにしましょう。赤ちゃんも急に母乳やミルクが飲めなくなって不安に思うので、安心させてあげてくださいね。

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  • この記事を書いた人

6児ママよっちゃん

ハグヨガインストラクター養成講座ハグアンバサダー

6人の子供がいるよっちゃんです。
ほぼワンオペ育児で毎日バタバタ過ごしてます(笑)得意な事は自転車でどこまでも行ける事。子供たちとみんなでご飯を食べてる時間が1日の中で1番好きです。苦手な事は雨降りのお買い物。
ズボラな私でもできる育児術や体験談をお話しして、みなさんのお役に立てると嬉しいです。
一緒に、育児楽しんでいきましょうね♪
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