妊娠してから出産まで、何回も検査されますよね。血液検査、おりもの検査やエコーなど・・・
病院によっては検査の時期や項目については少々変わってきますが、一般的には同じです。どんな検査があるの?何のためにその検査をしているの?そう思いながらも何となく検査を受けているおかあさんも少なくありませんよね。少し詳しくみていきましょう。
妊娠中の検査が何回もあるのはなぜ?
そもそも、妊娠中に何度も検査をするのはなぜでしょうか?
妊娠中は様々な身体の変化が起こります。妊娠経過が正常か、妊娠前からある身体の異常がないか、赤ちゃんに影響する感染症がないかなどを調べます。
血液検査は妊娠初期・中期・後期のタイミングですることが多いです。妊娠中にされる主な検査項目は決まっていますが、病院により時期が違ったり、項目が違ったりします。
検査は大きく分けて二つ
妊娠中の検査は大きく分けてふたつあります。
〇血液検査(血液型、感染症、貧血検査など)
〇その他の検査(子宮頸がん検診、クラミジアなど)
それぞれどのような検査か詳しく見ていきましょう。
血液検査について
血液型検査
血液型の種類はたくさんありますが、妊娠中に調べる血液型は主にABO式とRh式、不規則抗体です。
血液型を検査する理由は、お産の時にはどんな方も大出血の危険があり、輸血の可能性があります。緊急で輸血となった場合に血液型の情報が必要なため実施します。
また、母体と赤ちゃんの間に「血液型不適合」というトラブルがないかどうかを調べるために検査します。
血液型の情報の正確な把握はとても重要なため、里帰りなど妊娠初期に検査した病院と違う病院で出産する場合は、里帰り先でも採血をすることが多いです。
感染症検査
妊娠中、おかあさんはウイルス、感染症にかからないように十分に注意する必要があります。万が一、妊娠中に、風疹やはしか、HTLV-1などの感染症にかかってしまった場合、お腹の赤ちゃんにも影響してきます。難聴や心臓疾患、発達障害などにつながることもあるため、感染症にかからないように対策したり、家族からうつらないように家族も抗体を調べたりしながら対策をとっていきましょう。
その他(血糖値や貧血検査)
妊娠中はホルモンバランスの影響によって、血糖値が上がりやすくなったり(妊娠糖尿病)、貧血になりやすかったりします。この場合、日常生活も疲れやすかったり、体が重く感じるだけでなく、早産や合併症を起こしてしまったり、重度の場合は赤ちゃんにも低血糖や多血症、先天奇形などを招くことがあります。
妊娠検査を通して、予防したり、対策をとったりすることが大切です。
その他の検査について
血液検査のほかには、以下のような検査があります。
・子宮頸がん検診
・クラミジア
・B型溶血性連鎖球菌
これらの検査は、おかあさんとお腹のなかの赤ちゃんが出産までに、健康で安全な生活をおくるサポートをしてくれるひとつになるんですね。妊娠検査で異常がないのが一番ですが、もし何かあった場合は早めの治療、対処ができるように必ず受診するようにしてくださいね。