出産について

【産婦人科医監修】フリースタイル分娩とは?普通分娩との違いや特徴

2021年3月25日

  • 記事の監修者

丸尾 伸之 先生

レディーバードクリニック 院長

平成13年 大分医科大学卒業、神戸大学医学部附属病院で産婦人科勤務
平成20年 神戸大学大学院で医学博士取得、神戸赤十字病院で勤務
平成27年 淀川キリスト教病院 産婦人科部長
令和4年 大阪西天満でレディーバードクリニックを開業
監修者情報

「フリースタイル分娩」って聞いたことありますか?
出産といえば、産院のベッドに仰向けで寝転がり、脚を大きく開いた状態を想像する方がほとんどだと思います。
しかし、フリースタイル分娩は、おかあさんが赤ちゃんを産むときの体勢を自由に選択できるものです。

最近注目されている、妊婦さんが自由に体勢を選んで出産できる方法です。

この記事では、フリースタイル分娩のメリット・デメリット、どんな方法があるのか、そして対応している産院の選び方まで詳しく解説します。

自分らしいお産をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

フリースタイル分娩とは

フリースタイル分娩といっても、どんなものがあるのか想像できない方もたくさんいるのではないでしょうか。フリースタイル分娩は、ほんとうに幅広くあります。

  • ○四つ這いの姿勢
  • ○横向きや坐位、立位
  • ○椅子や台に肘を置いて出産する
  • ○水中で出産する
  • ○自宅で出産する

体勢だけでなく、産む環境も自由であることが特徴的です。
しかし、フリースタイル分娩に対応している場合でも産院によってはどれもが可能というわけではありませんので産院に確認するようにしましょう。

フリースタイル分娩のメリット

最近では、赤ちゃんの産む体勢を自由に選択できるフリースタイル分娩が少しずつ注目されるようになってきています。おかあさん本人が、赤ちゃんをどのように出産したいか、出産にどのように向き合いたいかを考え、選択できるのは嬉しいことですね。仰向けに寝転がり、脚を開いて出産するのと比べ、フリースタイル分娩はどのような効果やメリットがあるのかまとめてみました。

出産が楽になる

フリースタイル分娩とは、赤ちゃんを産む体勢が自由に選択できます。おかあさん自身が楽な姿勢をとることによって、筋肉や精神面の緊張が軽減され、リラックスした状態で出産できます。また、少しリラックスした状態で出産することで、スムーズに出産できたり産後の回復が早まったりすることもあるといわれています。

赤ちゃんの負担が少ない

フリースタイル分娩でおかあさん自身が楽に出産することは、お腹のなかの赤ちゃんにもいい影響を与えます。出産時におかあさんがいきむと、赤ちゃんに酸素がうまく届かずに赤ちゃんに負担がかかってしまいます。出産時はなるべくリラックスし、呼吸がしっかりできることがとても大切ですね。

立ち会い出産ができる

フリースタイル分娩は、出産の体勢を自由に選択できるだけでなく、産む場所や環境も自分で選択することができます。パートナーや家族に立ち会ってほしいときにはより近くで支えてもらい、その存在に安心するおかあさんもたくさんいるはずです。
もちろん、立ち会いを希望しない場合は助産師さんがしっかりサポートしてくれますよ。

陣痛中に分娩台の移動をしなくていい

陣痛がはじまり、子宮口がひらくと分娩台に移動しなければなりません。このとき、実はおかあさんにとってとても辛く、きつい瞬間でもあります。フリースタイル分娩では、分娩台に移動することはないので、少しストレスや痛みが軽減されます。

特別にかかる費用は?

フリースタイル分娩をするからといって特別に料金が発生するということはあまりありませんが、産院によっても変わってきますので予め確認しておくようにしましょう。

どの産院でできるかチェックしよう

フリースタイル分娩はどの産院でもできるわけではありません。
まだ分娩台できめられた体勢で出産する産院がほとんどですので、フリースタイル分娩を選択したい場合は対応している産院を早めから調べて準備しておく必要があります。
知識の多い助産師さんもいると安心ですね。

フリースタイル分娩を選択できない場合

おかあさんがフリースタイル分娩を希望していても選択できない場合もあります。おかあさんと赤ちゃんの健康と命が最優先ですので、医師に相談しながら出産方法を決めていくことが大切です。フリースタイル分娩ができない理由として次のようなものがあげられます。

  • ☑多胎児妊娠のとき
  • ☑帝王切開したことがあるとき
  • ☑合併症があったとき
  • ☑赤ちゃんが小さいなど何らかの異常がみられたとき
  • ☑さかごであったとき

フリースタイル分娩ができないと判断された場合は、おかあさん、赤ちゃんの命を優先して、出産方法を医師と一緒に考えていきましょう。

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  • この記事を書いた人

助産師ゆき

看護師免許
助産師免許
保健師免許

8年間助産師として勤務し、様々な妊産褥婦さんと関わり勉強させていただきました。
その後2020年に第1子を出産し、今までの経験を総動員して育児をしてみたものの上手くいかないことが多々あり、育児の難しさを身に染みて感じました。でもそれ以上に子供は可愛く大変さも吹き飛ぶ日々。現在は育休から復職し、育児の経験を踏まえ、専門的な知識だけではなく、生活で役に立つ情報を伝えられたらいいなと思います。どうぞよろしくお願いします!
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