出産について

【産婦人科医監修】会陰切開はいつするの? 必要性とメリット・デメリットを解説

2020年12月11日

  • 記事の監修者

丸尾 伸之 先生

レディーバードクリニック 院長

平成13年 大分医科大学卒業、神戸大学医学部附属病院で産婦人科勤務
平成20年 神戸大学大学院で医学博士取得、神戸赤十字病院で勤務
平成27年 淀川キリスト教病院 産婦人科部長
令和4年 大阪西天満でレディーバードクリニックを開業
監修者情報

会陰切開 いつする

「会陰切開」という言葉に不安を感じている妊婦さんは多いのではないでしょうか?

実際、会陰切開は必ずしも全員が行うものではありません。

この記事では、会陰切開が必要となるケースや、会陰切開を行うメリット・デメリットについて詳しく解説します。

 

会陰(えいん)切開とは

会陰切開とは

会陰とは、膣口から肛門の間にある2~3cmの部分のことをいいます。
“会陰切開”ときくと、初めは想像するだけで痛い・・・そう思う方がほとんどかもしれませんが、実は会陰切開とは出産にとって、特別なものではありませんよ。

会陰切開とは、会陰の部分を2~3cm切り広げて赤ちゃんを出やすくして、分娩をスムーズに進めたいときに行われる方法です。

通常、赤ちゃんが出てくるときに、会陰が伸びてきます。しかし伸びにくかったり、硬くなったりしてしまっているときに、会陰切開が行われます。

会陰が伸びきらずに避けてしまう(会陰裂傷する)と、その後自然に治ることが難しく、排便障害がおきたり、肛門や直腸にまで影響を及ぼす可能性があります。

どんな場合にするの?

会陰切開は必ず全員がするものではありません。
会陰の伸びが悪かったり硬くなったりしているときに会陰切開が行われます。

よくある具体的なケースとして、

  • ・赤ちゃんが大きすぎたり、肩が引っかかったりして赤ちゃんが出てこないとき
  • ・赤ちゃんへ圧迫による影響を防ぎたいとき
  • ・母子どちらかの状態が悪く、早く出産したいとき
  • ・鉗子分娩、吸引分娩などの医療行為を行うとき

などです。また初産婦さんに多いといわれています。

会陰切開の方法

会陰切開と聞いて、どうやってするの?痛くないの?と気になるところですよね。
まずやり方として、会陰切開は陣痛がきているタイミングで行われます。
医師や助産師さんの判断で会陰切開が必要とされた場合、切る部分に局部麻酔を入れます。
麻酔と陣痛の痛みによって、会陰切開の痛みを感じないことが多いようです。

縫合と抜糸

出産後、麻酔を追加して会陰切開した部分を縫合します。縫合するのに、産院によっては溶ける糸を使用する場合があります。そのときには抜糸の必要はないので少し気が楽ですね。
溶けない糸を使用した場合には退院前に抜糸をする必要があります。

会陰切開をしたときよりも、縫合するときに痛みを感じることが多いです。

これは麻酔をするのですが、膣内に麻酔の効果が出にくいためです。

 

縫合してからの約5日間は特にチクチクと痛んだり、座ったりするときに痛みを感じたりします。

円座クッションを使用しながら座り方に少し工夫してみてくださいね。

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  • この記事を書いた人

助産師ゆき

看護師免許
助産師免許
保健師免許

8年間助産師として勤務し、様々な妊産褥婦さんと関わり勉強させていただきました。
その後2020年に第1子を出産し、今までの経験を総動員して育児をしてみたものの上手くいかないことが多々あり、育児の難しさを身に染みて感じました。でもそれ以上に子供は可愛く大変さも吹き飛ぶ日々。現在は育休から復職し、育児の経験を踏まえ、専門的な知識だけではなく、生活で役に立つ情報を伝えられたらいいなと思います。どうぞよろしくお願いします!
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