妊娠中の体重増加、どこまでが許容範囲?増えすぎるとどうなるの?
そんな疑問を抱える妊婦さんは多いのではないでしょうか。
この記事では、最新の体重増加の目安、増えすぎによるリスク、そして具体的な体重管理の方法まで詳しく解説します。
安心して妊娠期間を過ごすために、ぜひ参考にしてください。
目次
体重って増えすぎたら何が良くないんですか?
妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病など、合併症が起こりやすくなります。また、お母さんも赤ちゃんも体重が増えすぎると、お産が進みにくくなることもあります。
体重の増えすぎはお母さんの身体だけでなく、お腹の中の赤ちゃんにも影響を与えます。体重が増えなさすぎることもまた問題ですが、体重が増えすぎないよう管理することが大切です。
お母さんの身体への影響
妊娠時期に過度に体重が増えると、腰痛がひどくなったり、身体が疲れやすくなるだけで無く、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、早産、難産、母子ともに命にかかわることもあります。
妊娠高血圧症候群とは?
妊娠高血圧症候群とは、妊娠20週以降に血圧が140/90mmHgを超えたときのことをさします。原因は肥満、高齢、糖尿病になったことがある、もともと高血圧である人などがなりやすいと言われています。体重増加が原因で、妊娠高血圧症候群になるリスクが高まると言われています。
妊娠高血圧症候群になると、お母さんの身体がむくみやすくなり、胎盤の血流が悪くなると赤ちゃんの発育にも影響することがあります。
妊娠糖尿病とは?
妊娠をきっかけに血糖値が上がってしまうことです。
通常の糖尿病とは違って出産後には治ることが多いですが、妊娠中にかかってしまうと赤ちゃんが大きく育ちすぎたり、出産後に赤ちゃんが低血糖になることがあります。
妊娠中の体重増加量の目安値
妊娠中は、妊娠前のママの体型によって推奨される適正体重というものがあります。(※適正体重とは、BMI(体格指数)が18.5以上25未満を示す体重のことを言います。)そして、妊娠中の体重増加量の目安は、妊娠前のBMIによって変わりますので、確認してみましょう。
BMIとは
ボディ・マス・インデックスのことで、肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指数のことです。
【BMIの計算式】
BMI(体格指数)=体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}
妊娠中の体重増加指導の目安
妊娠中の体重増加量の目安は、妊娠前の体格より4つのグループに分けます。
下記表の体重増加量指導の目安は厚生労働省より2021年3月に改訂され、以前の目安より制限が緩く、つまりもっと体重を増やしてもいいですよ、という風に変更されました。
妊娠前の体格 | BMI | 体重増加量指導の目安 |
低体重 | 18.5未満 | 12~15㎏ |
普通体重 | 18.5以上25.0未満 | 10~13㎏ |
肥満 (1度) | 25.0以上30未満 | 7~10㎏ |
肥満 (2度以上) | 30以上 | 個別対応 (上限5㎏までが目安) |
※厚生労働省 妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針より(日本肥満学会の肥満度分類に準じた)
太りすぎも良くないですが、一方で妊娠中はバランスのよい栄養をしっかり摂り、体重を適切に増やしていくことも重要です。しかし、短期間で急激に適正体重まで達してしまうのは良くないので、体重の増やし方にも十分注意してみて下さい。
体重管理をしましょう
妊娠中はつわりやホルモンバランス、様々な影響で太りやすくなってしまいます。
太りすぎないように気を付けましょう。
太りすぎてから「一気に痩せよう!」と無理な体重コントロールは大変なうえに、身体にも大きな負担となってしまいますよね。
- ・適度な運動をする
- ・体重計にのる習慣をつける
- ・適度な運動をする
- ・栄養バランスの整った食事をする
など、かかりつけ医に相談した上で適正体重を知り、規則正しい生活を心がけたり、体重管理をしたりするようにしましょう。