出産について 産後のママの悩み

【産婦人科医監修】産後の悪露、いつまで続く? 期間と色の変化、注意すべき症状

2020年12月23日

  • 記事の監修者

丸尾 伸之 先生

レディーバードクリニック 院長、淀川キリスト教病院 産婦人科 顧問

平成13年 大分医科大学卒業、神戸大学医学部附属病院で産婦人科勤務
平成20年 神戸大学大学院で医学博士取得、神戸赤十字病院で勤務
平成27年 淀川キリスト教病院 産婦人科部長
令和4年 大阪西天満でレディーバードクリニックを開業、淀川キリスト教病院 産婦人科顧問を兼任
監修者情報

助産師ゆき
こんにちは♪助産師ゆきです。
  • ・「出産後、悪露が続く期間はどれくらい?」
  • ・「色や量はどのように変化していくの?」

と、悪露に関する疑問や不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。

 

この記事では、悪露の期間や色の変化、注意すべき症状、そして悪露中の過ごし方について詳しく解説します。

  • ・出産後の出血である、悪露とはなにか?
  • ・生理との違い
  • ・いつまで続くのか

悪露(おろ)とは?

悪露

産後の出血について。通常、膣からの出血は生理の経血ですが、出産後の場合であれば、”悪露”と言います。

 

悪露とは出産後にみられる出血のことで、出産で剥がれ落ちた子宮内膜や、胎盤、卵膜、傷からの分泌物を含みます

おかあさんの身体は妊娠してから出産するまで、子宮や胎盤がとても大きくなり身体が変化しますよね。それが産後、時間をかけて元の身体に戻ろうとします(産褥期)。

初めてのママさんは出血に驚いたり、不安を感じたりするかもしれませんが、これは自然なもので心配する必要はありませんよ♪

 

悪露が出る中でも、子宮の収縮が進むにつれてだんだんと量や色の変化があります。

助産師ゆき
どのように変化していくのか、生理との違いは何なのか、注意することはあるのか等、産後必ず経験する悪露(おろ)について詳しく見ていきましょう。

悪露の様子と変化

悪露の様子と変化

悪露は産後から大体1ヶ月から長くても2ヶ月程度でなくなります。

産後すぐは、量も多く赤い色をしていますが子宮の収縮が進むにつれて量や色が変化していきます。
日数において個人差はありますが、どのように変化していくのかまとめてみました。

産後~3日まで

赤色
最も多い
特徴血液が主、甘い・鉄のよなにおい、塊で出ることがある
対処法産褥シーツの使用がおすすめ

産後4日~9日まで

褐色(濃い茶色)
中量
特徴粘り気がなくなってくる、塊でなくなる
対処法産褥シーツ/生理用ナプキン

産後2週間~4週間まで

黄色→白色
少量→ごく少量
特徴クリーム状、妊娠前のおりものに似ている
対処法生理用ナプキン/おりものシート

産後4週間以降

悪露のおわりに近づくと、量はごくわずかになり、白色や透明のものに色が変化し、やがて消失します。悪露が完全になくなるまでには個人差が大きくあります。

産後、一ヶ月健診のときに白色無臭なら回復は順調です。健診後の赤いおりもののほとんどは生理の再開か、機能性出血なので心配はありません。

一ヶ月以上経っても悪露の量が多い、痛みを感じたり状態に違和感があったりする場合は医師に相談するようにしましょう。

悪露の対処法は?

産褥(さんじょく)パッド
産後すぐの悪露は生理よりも出血が多いことが特徴的です。

生理用ナプキンでは、出血量に対応ができなくなるため、産褥(さんじょく)パッドを用意するようにしましょう。産褥パッドは、サイズ展開もあるため、量によってサイズを選ぶといいですよ。また、赤黒い血が少なくなり、量も減ってきたときには、生理用ナプキンでも対応することもできます。

 

どちらにせよ、会陰切開した傷もあるため、清潔に保つことが大切です。早目に取り換えるようにしましょう。

出産準備リスト|出産前や出産後に絶対必要なものをチェック

悪露が出ているときはお風呂に入ってもいい?

悪露は、大体1か月、長くても2カ月ごろにおさまってきます。

悪露だけに関わらず、出産後約4週間は入浴を控えることがおすすめです。会陰切開の傷や、子宮口がとじきっていない状態で入浴することで、そこから菌が体内に入ってしまう可能性があるからです。

 

悪露がおさまるまでは、シャワーですませるようにしましょう。

助産師ゆき
冬場は身体が冷えてしまうので、入浴後はあたたかい格好をしたり室内を十分にあたためてから入浴したり、入浴後はあたたかい格好をしたりするなど身体を冷やさない対策をとるようにしてくださいね。

こんな悪露には注意|受診しよう

通常、悪露である産後の出血は問題ありません。しかし、なかには、子宮の回復がうまくいかず、子宮内で何らかの感染症がおこったり炎症や感染がおきて、悪露の様子に異常がみられることもあります。

いち早く気付いて、対処できるようにするためにも、次のような悪露の様子の場合は受診するようにしましょう。

  • ・後陣痛が強い
  • ・においがきつい
  • ・腹部や子宮の痛み、発熱がある
  • ・産後の悪露がでない、色が薄い
  • ・赤黒い悪露、多量な出血が1ヵ月以上続いている

このように悪露の様子がおかしいな、と思ったときには必ず医師に相談するようにしましょう。

産褥期の過ごし方

産褥期の過ごし方

次に悪露が出る時期、産褥期の過ごし方についてもお話ししていきます。

産褥期にリラックスして過ごすことは、悪露が長引いたりしないようにするうえでもとても大切です。

産褥期(さんじょくき)とは?

産褥期(さんじょくき)とは、妊娠中の身体が元の身体に戻っていく回復時期のことを言います。

妊娠中、出産できる身体へといろんな変化がありましたよね。

出産後は、子宮が小さくなったり、開いた骨盤が元へ戻ろうとしたり、自然と元の体へ時間をかけて戻っていきます。

出産後の産褥期は、身体もとても疲労が溜まっているので、心身ともにケアをしながらリラックスして過ごすことが大切です😊

産後〜2週間ごろまでの過ごし方

出産後は、普通分娩の場合は5ー7日、帝王切開の場合は10日ほどの入院期間が設けられるほど、ママの体は想像以上に体力を消耗しており、休息期間が大切です。

赤ちゃんへの授乳や沐浴など、最低限のことは必要ですが、無理をせずにママさんの身体を回復させることを最優先にすることが大切ですよ。

パートナーや家族に協力してもらったり、ご飯はレトルトや宅配サービスを利用したり、なるべく家でゆっくり過ごすようにしてくださいね。

 

助産師ゆき
また、産後は身体だけでなく、ホルモンバランスによってメンタルケアも大切です。

身体が疲れていると、なんだか気分も落ち込んでしまうものです。なんだか不安、心配、そんな時には誰かに相談したり甘えたりすることも大切ですよ。

出産を頑張ったご褒美と思って、十分自分を甘やかしてあげてください☺️好きなものを食べたり、映画や本を読んだり、好きな人と過ごして気持ちをリラックスさせましょう。

産後2週間〜1ヶ月ごろまで

産後の疲れた身体が少しずつ落ち着いてきた時期でしょう。しかし、1ヶ月検診までは、ママも赤ちゃんもお家で安静に過ごしたいもの。

まだ悪露が続いたり、出産でできた傷が痛んだりすることもあり、ママさんも万全な身体ではありませんので無理は禁物です。

ちょっとずつ身の回りのことや家事を無理なく始めてみてくださいね。ゆっくりで大丈夫です☺️そして、しんどい場合はすぐに横になるなどして十分に休息もとってくださいね。

寝不足になりやすいので赤ちゃんと一緒にお昼寝しましょう♪(10分横になるだけでも体が楽になりますよ◎)

産後1ヶ月〜2ヶ月ごろまで

1ヶ月検診では、赤ちゃんの成長の様子や、産後のママの身体の状態を見てもらいましょう。

1ヶ月検診で問題がなければ、赤ちゃんも少しずつお外に出られる許可が出るので、一緒にお散歩なども楽しむことができるでしょう。

産後8週間ごからはお仕事もしてもいいと言われていますが、ママの体調によってはまだしんどいかもしれません。自分の体の状態をしっかりと見つめてご無理のないようにすることが大切ですよ。

産後1ヶ月が経つと、悪露が終わったり、傷口の痛みも少しは軽減されていますが、まだ完全に元の身体には戻っていません。

助産師ゆき
しんどいな、と思った時には、産後同様、ゆっくりと過ごすことを意識してみて。そして、自分に優しく、体をケアしてあげてくださいね✨

悪露以外に産褥期に出やすい症状

産褥期の症状
産褥期の代表的な症状といえば悪露ですが、悪露が出る時期には以下のような症状も出やすいため注意しましょう。

子宮の痛み

妊娠によって大きくなった子宮が元の大きさに戻ろうとする際に、痛みを生じることがあります。とくに産後3日頃までが強く痛みを生じやすいです。

また、それ以降も授乳によって子宮が収縮して、強い痛みを感じることもあるでしょう、生活に差し支えるレベルで下腹部に痛みを感じる場合は、医師に相談してみてください。

便秘

悪露や授乳によって体内の水分量が減ることによって、この時期のママさんは便秘になりやすいのです。

便秘が続くと不快感が続きますので、こまめな水分補給や食物繊維・乳酸菌などの栄養素を積極的に取り入れるのがおすすめです。これも長く続く場合には医師に相談した方が良いかもしれません。(病院で便秘のお薬を処方してもらえることもあります!)

腰痛

出産によって骨盤が開いたことや、妊娠中の運動不足による筋肉の衰えが原因で腰痛が発生することがあります。

簡単なストレッチや骨盤ベルトを使用することで痛みを改善できることもありますが、無理に体を動かすと余計に症状が悪化したり、産後の体調によっては転倒してケガする可能性もあります。産後の運動については医師などからアドバイスを受けてみて☝️

外科処置した部位の痛み

分娩の際に会陰切開や帝王切開などの外科処置を受けていた場合、処置を受けた部分に痛みが生じることがあります。(会陰切開の傷もすごく痛いですよね・・😭)

処置を受けた部分は清潔に保つことが重要ですが、痛みが酷い場合には何らかのトラブルが発生している可能性が高いので、早めに医師に相談してください。

マタニティブルー

産後2週間以内に起こりやすい、ママさんの気分の落ち込みや不安感などの症状のことです。ママさんのホルモンバランスが影響していることもありますが、次第に気分も落ち着いてくるでしょう。

ただし、2週間以上この症状が改善しない場合は「産後鬱」の可能性もありますので、医療機関を受診してください。

助産師ゆき
寝不足が原因のこともあるので、合間を見て体を積極的に休めてくださいね!

悪露が出る時期を快適に過ごすテクニック

悪露が出る時期には、ママさんにとって辛い症状も出やすいため、少しでも快適に過ごして産褥期を乗り切ることが重要です。

助産師ゆき
そこで、産褥期を乗り切るためのテクニックを5つ紹介します☝️/st-kaiwa2]

とにかく合間を見て休む!

産褥期対策の基本は「休養」です。産褥期にはさまざまな症状が出やすく、場合によっては産後鬱になってしまうママさんも珍しくありません。

子育てと家事、場合によっては早く復職したいと考える方もおられるかもしれませんが、体調を第一に考えて無理は禁物です。

宅配サービスを活用する

産褥期にできるだけ休養をとるための方法として「宅配サービス」を活用することも一つです。

一般的な通販サイトだけでなく、最近ではネットスーパーや宅食サービスなどで日用品を手軽に購入し、自宅まで届けてくれるサービスがとても便利♫

産褥期には外出を控えることが必要になりますので、少しお金は掛かってしまいますが、体を休めるためにもこういったサービスもお勧めです!

家族に家事をお願いする

産褥期にも家事は必要ですが、必ずしもママさんがしなければならないということはありません。(と言いたい!)

この時期は子育てもありますし、産褥期の休養を確保するためにも、家事に割く時間は最小限に抑えたいところです。パパさんや上の子、実家の家族などを頼りにして、とくに体調が悪くなっている時には代わりに家事をしてもらうことも大切なのです。

家事代行サービスを活用する

どうしても家族に家事を頼めないこともあるでしょう。そんな時には「家事代行サービス」を活用することもおすすめです。

これもお金がかかってしまいますが、プロの手による家事は高品質ですから、安心して家事代行を任せることができるでしょう。どうしても家族に家事を頼めないけれど家事をするだけの体力がない辛いときには、家事代行を頼むことも考えてみてください✨

里帰りも検討する

ここまでは自宅で過ごすことを前提にお話をしましたが、実家の家族を頼れるのであれば「里帰り」することも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

母親の手助けを得られれば、子育てと家事の先輩としての知識と技術を生かして産褥期の辛さを乗り切れるでしょう。

さいごに

産後すぐは子育てに忙しかったり、自分の身体は二の次になったりにしがちですが、赤ちゃんの身体と同じくらいおかあさんの身体も大切です。
悪露の様子を観察したり、時には休息をとりながらご自身の身体もいたわってあげてくださいね。リラックスしながら楽しく子育てができますように!

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  • この記事を書いた人

助産師ゆき

看護師免許
助産師免許
保健師免許

8年間助産師として勤務し、様々な妊産褥婦さんと関わり勉強させていただきました。
その後2020年に第1子を出産し、今までの経験を総動員して育児をしてみたものの上手くいかないことが多々あり、育児の難しさを身に染みて感じました。でもそれ以上に子供は可愛く大変さも吹き飛ぶ日々。現在は育休から復職し、育児の経験を踏まえ、専門的な知識だけではなく、生活で役に立つ情報を伝えられたらいいなと思います。どうぞよろしくお願いします!
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