新生児からも使用でき、手軽に赤ちゃんを抱っこできる「スリング」タイプの抱っこ紐。
昔に比べて、最近では、たくさんベビースリングを使用されているのを見かけるようになりましたね♪
たしかにスリングは便利でメリットが多い反面、使い方を間違えてしまうとリスクも伴うもの。
この記事では、新生児にスリングを使用する際の危険性と、安全にスリングで赤ちゃんを抱っこするための方法について解説していきます!
ベビースリングを検討している方はぜひ参考にしてみてくださいね☝️
目次
スリングのメリット・デメリット
どの抱っこ紐にも言えることですが、ベビースリングにも、いろんなメリット・デメリットがあります。
これからスリングを使ってみたいと考えている方は、スリングが持っているメリットとデメリット両方を理解して安心して購入したいですね♪
メリット①「密着感がある」
スリングの1つ目のメリットは「密着感がある」ことです。
スリングは普通に抱っこしているのとあまり変わらないため、抱っこに際して密着感が強く、赤ちゃんとのコミュニケーションが自然と増えます😊
また、体が密着して触れることによって赤ちゃんもより安心感を感じられることでしょう。
その安心感から赤ちゃんが素早く寝付いてくれれば、その間は家事や休憩などに時間が使えてそれも大きなメリットですね♪
メリット②「着脱が簡単」
スリングの2つ目のメリットは「着脱が簡単である」ことです。
抱っこ紐の中には、着脱に手間や時間がかかるものもありますが、スリングであれば、サッと抱っこしたいときでも簡単に着用できます。
また、抱っこをしないときには手早く簡単に脱ぐことができるので、つけ外し簡単✨
コンパクトなスリングは持ち運びにも便利なので、外出時に急に赤ちゃんを抱っこする必要がある場合でもすぐに取り出して、速やかに着用して赤ちゃんを抱っこすることが可能ですよ。
メリット③「安価な商品が多い」
スリングの3つ目のメリットは「安価な商品が多い」ことです。
抱っこ紐は、とくにキャリー型などの場合、価格も2〜3万円のものが多いですが、スリングは使用する素材が少なくシンプルな構造であるため、抱っこ紐と比較するとかなり安い価格で販売されている商品が多いです。
手軽に試せる方もきっと多いのでしょう♪
1.4 デメリット①「夏場は密着が暑い・・」
ここからは、スリングを使用する際のデメリットについて解説します。
スリングの1つ目のデメリットは密着して抱っこできる分、暑くなってしまうということ。
そのため、気温の高い夏場だと体温調節機能が未発達の赤ちゃんにとっては厳しい暑さの中で抱っこされていることになりますので、場合によっては熱中症のリスクを高めることになる可能性もあります。
抱っこ紐全てにおいて言えることでもありますが、夏はどうしても熱がこもりやすいので
- ・保冷グッズを使用する
- ・抱っこ紐の使用時間を短くする
- ・涼しい場所でなるべく過ごす
など暑さ対策をしていきましょう🌟
デメリット②「片方の肩に負担が集中する」
スリングの2つ目のデメリットは「片方の肩に負担が集中する」ことです。
スリングは片方の肩に布をかけて、赤ちゃんをその中に入れて包み込むという構図になります。
そのため、抱っこしている赤ちゃんの体重による負担は、その肩に集中してしまうんです。
同じ方の肩にばかりスリングをかけてしまうと肩への負担が大きくなり、肩こりも起こしやすくなります。
もちろん、他のタイプの抱っこ紐でも肩や腰に負担がかかりますが、両方の肩や腰で負担を分散できたり、負担を軽減できるような構造の抱っこ紐と比較すると、一方の肩への負担の大きさが気になるところです!
デメリット③「両手が使えるわけではない」
スリングの3つ目のデメリットは「両手が使えるわけではない」ということです。
抱っこ紐を使用すれば両手が空くので、赤ちゃんを抱っこしたまま家事などができますが、スリングの場合はそうでもありません。
スリング使用時には多くの場合で横抱きになり、しかも片方の肩のみで赤ちゃんの体重を支えているため、片手で赤ちゃんを支える必要があるんです。
寝かしつけや簡単な家事、散歩くらいであれば便利な商品なのですが、両手に荷物を持たなければいけない買い物や両手を使わないとできない時には向いていないです。
新生児にスリングを使用することの危険性
ここまで、スリングがもつメリット・デメリットについて紹介しましたが、
さらに新生児が使用するとなると、さらに注意して使用する必要があります!より深くみていきましょう!
股関節脱臼に注意を
新生児をスリングで抱っこするにあたっての危険性の1つ目は「股関節脱臼」になってしまうリスクがあるということです。
新生児は、生後半年までは股関節の靭帯が非常に弱く、ある程度成長した子供や大人であれば何でもないようなダメージでも大きな悪影響を受ける可能性があります。
そのため、特に生後3ヶ月未満の赤ちゃんを横抱きでスリングを使用するのは危険なんです。
スリングで赤ちゃんを横向きに抱っこすると、赤ちゃんの足が伸びたままになってしまい、股関節脱臼を起こしてしまう危険性が高まります。
軽度の脱臼であれば簡単な治療で解決することができ、基本的に後遺症のリスクも小さいのですが、頻繁に脱臼を起こしたり治療が遅れたりしてしまえば後遺症のリスクについても考慮しなければなりません。
窒息の危険性がある
新生児をスリングで抱っこするにあたっての危険性の2つ目は「窒息」の危険性があることです。
スリングで赤ちゃんを抱っこするにあたって、赤ちゃんが完全にスリングに包まれている状態になると、赤ちゃんの様子をが見えにくくなってしまうことがあります。
スリングは基本的に赤ちゃんとの密着感がある抱き方になりますので、抱っこしているママさんの体や抱っこ紐の布部分が新生児の口や鼻をふさいでしまい、それに気が付かないまま抱っこしていることで赤ちゃんが窒息してしまう事故事例があります。
また、新生児や首が座っていない赤ちゃんは首を曲げることによって簡単に気管が塞がれてしまい、これも窒息の原因になってしまいます。
実際にスリングで抱っこしている際に赤ちゃんが窒息して亡くなってしまった事例も報告されていますので、スリングで新生児を抱っこするにあたっては窒息しないように細心の注意を払うことが大切です。
落下の危険性がある
新生児をスリングで抱っこするにあたっての危険性の3つ目は「落下」の危険性があることです。
これは別にスリングに限ったことではありませんが、新生児を抱っこしている方が転倒してしまうと、新生児が抱っこ紐から落下してケガしてしまう危険性があります。
また、スリングの使い方が間違っている場合、抱っこしている方が前かがみになるだけでも新生児がスルッと落ちてしまうこともあるんです。
生まれて間もない新生児ですから、ママさんの胸部ほどの高さから落下してしまえばどんな大ケガにつながるかわかりません。
キャリー型のようにしっかりと赤ちゃんを固定できるようなタイプの抱っこ紐であれば別ですが、スリングの場合であれば落下のリスクもあることを頭に置いて、抱っこしてあげる必要があります。
安全にスリングを使用する方法
さまざまなメリットがあるスリングですが、抱っこするにあたっては赤ちゃんにさまざまなリスクもあることについてお話ししてきました。
とはいえ、スリングを新生児に使用することが絶対に間違っているわけではありません。
では、具体的にどういった使い方でスリングを活用すれば良いのかについてご紹介していきます!
縦向き抱っこにする
1つ目の使用方法は「縦向き抱っこ」にするという方法です。
スリングというと横向き抱っこが主流だと感じている方も多いのですが、横向き抱っこだと赤ちゃんの顔が見えない抱き方になってしまうことも多く、窒息のリスクも高まります。
そのため、赤ちゃんの顔が抱っこ紐から外の出る抱き方である縦向き抱っこがおすすめなのです。
実際、小児整形外科医学会の中でも「スリングは横抱きではなく縦抱きで使用しましょう」という流れに変わっているようですが、まだ一般には広まっていないというのも事実となります。
新生児は横向き抱っこのほうがメリットも多いのですが、窒息などのリスクを考慮すると縦向き抱っこのほうが安全性が高い抱き方です。
赤ちゃんの顔が見えるように抱っこする
2つ目の使用方法は「赤ちゃんの顔が見えるように抱っこする」ことです。
横向き抱っこでも、抱っこの仕方によっては赤ちゃんの顔が抱っこ紐から外に出て、赤ちゃんの表情を確認できることもあります。
赤ちゃんを抱っこしている間に危険性を回避することの重要なポイントとしては、赤ちゃんの表情や顔色などを確認して、体調を崩していないことを確認すること!
これは抱っこしていない普段の生活の中においても同じことが言えるのですが、言葉をしゃべることのできない赤ちゃんは言葉以外の方法で体調不良や不快な状態などについて親に訴えかけますよね。
その一つが赤ちゃんの表情や顔色。
もし、スリングの中に赤ちゃんの顔が隠れてしまっていては、赤ちゃんの顔色をチェックすることができません。
縦向き抱っこにするか、横向き抱っこの場合でも赤ちゃんの顔がスリングの外に出ている状態にして、常に赤ちゃんの顔が見えるようにしておきましょう。
まとめ
スリングは、使い方によっては、新生児を抱っこする際に危険性を伴うケースもあります。
しかし、それはスリングの使い方が間違っているケースが多く、正しくスリングを使えばメリットの多い抱っこ紐として活躍してくれるでしょう。
もちろん、スリング以外にもいろんなタイプの抱っこ紐があるので、装着者や赤ちゃんに合う抱っこ紐を選ぶようにしてくださいね。