「そろそろ生理が来る頃だけど来ない…」「最近体調が悪い…」などいつもと違うなと感じたら、妊娠している可能性があります。しかしすぐに病院へ行くのには少し抵抗がある方も。そんな時は妊娠検査薬を使ってみてはいかがでしょうか。妊娠検査薬は正しいタイミングで使わなければ正確な判定が出ないので注意が必要です。
ここでは妊娠検査薬はいつから使えるのか、どのように検査するのかみていきます。フライング検査についても解説していきますので、ぜひご参考になさってください。
目次
妊娠検査薬とは?
妊娠検査薬とは、病院へ行かなくてもドラッグストアなどで購入でき、自宅で検査できるものです。簡単に調べることができますが、初めて使用する方は戸惑うこともあるかもしれません。
妊娠検査薬はさまざまなメーカーから出ていますが、基本的な使い方は一緒なので解説していきます。また、いつ測るのがいいのかということについてもみていきますので、ぜひご覧ください。
妊娠検査薬はどう使う?
妊娠検査薬では何を基準に妊娠の判定をするかご存じでしょうか。女性は受精卵が子宮に着床すると胎盤からあるホルモンが分泌されます。それがhCG「ヒト絨毛性(じゅうもうせい)ホルモン」です。
hCGは妊娠するとプロゲステロンやエストロゲンなどの女性ホルモンを大量に分泌する働きを持っていて、逆に妊娠していない場合は分泌されないというはっきりとした特徴があります。
妊娠検査薬に尿をかけるのは、hCGが尿の中に排出されるため。尿の中のhCGの量が50mIU/ml以上あれば妊娠の判定が出るというわけです。では妊娠検査薬の使い方をみていきます。
手順 |
メーカーによって多少違いもあるため確認が必要
メーカーによって、何秒間尿をかけるか違う
大体1分ほどで判定が表示 判定のしるしは説明書で確認 主に「+」や「|」などのマークが出てくると陽性、つまり妊娠しているということ |
上記を見てもらうと分かるように、自分でしなければいけないことは、正確な位置に正確な秒数尿をかけるだけ。後は待っていれば結果が出るので本当に簡単ですよ。
検査の正しいタイミングを知ろう
では検査はいつやるといいのでしょうか。ドラッグストアなどで販売されている妊娠検査薬には「生理開始予定日から1週間後」と記載されています。例えば、生理周期が28日の人は、次の生理が4週間後なので、検査できるのは5週間後以降ということになります。
生理が毎回きっちり来る人は検査がしやすいですが、不定期の方は次の生理を予測するのがなかなか難しいですよね。その場合は前回、前々回の生理から平均して予定日を立てその1週間後、または性行為をした3週間後に検査をするのがおすすめです。
妊娠検査薬の結果は正しい?
妊娠検査薬の結果は99%が正しいとされています。しかしそれは正しい時期に正しい使い方で検査した時のみ。検査する時期が早かった、尿をかける位置を間違えたなどの場合は正しい結果が出ないので注意が必要です。
また、陽性反応が出てもそのまま無事出産までいけるかというとそういうわけではありません。その例が以下のとおりです。
異所性妊娠 (子宮外妊娠) |
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胞状奇胎 |
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稽留流産 |
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フライング検査とは?
フライング検査とは、生理予定日から1週間もしないうちに検査することをいいます。もちろんこの場合は普通の妊娠検査薬では何の反応も出ません。しかしフライング検査をするための早期妊娠検査薬というものがあります。
早期妊娠検査薬は、生理開始予定日や生理予定日の2~3日前に検査できるものもあり、hCGの量が25mlu/mL以上で陽性に。しかしフライング検査は、普通の妊娠検査薬を使ったときに比べるとそれほど正確な数字は出ません。
そのため、もしフライング検査で陽性と出ても、うのみにすることは避けたほうがいいですね。もう1週間ほど待って普通の妊娠検査薬を使うか病院を受診するようにしてください。
妊娠のサインは他にもある!
妊娠は妊娠検査薬だけでわかるものではありません。もし妊娠していればさまざまな症状が起きるため、体調の変化をチェックする必要があります。ここでは、妊娠検査薬以外の妊娠のサインについてみていきますのでぜひ参考になさってください。
妊娠初期症状かも?
妊娠初期とは妊娠0週0日〜15週6日までのことをいいます。この時期はまだ生理が止まっていることにも気づいていないという方も多いでしょう。というのも、妊娠0週0日とは最終生理が始まった日のことを指すからです。これは排卵日の正確な日付を確認できないためで、妊娠週数を数えるのに重要となります。
この時期に起こる体調の変化は、ずばり「つわり」といわれるものです。つわりのピークは妊娠8〜9週目頃といわれていて、さまざまな症状が重なって起こります。全く症状がない場合もあれば一日起き上がれないぐらいの辛い症状を経験する方も。主にどのような症状があるのか、次でみていきます。
体調の変化
〇吐き気
吐き気といってもさまざまな種類があります。たとえば炊き立てのご飯やこってりしたもの、香水などのにおいを嗅いだだけで気持ち悪くなったり、何か食べると吐いてしまったり。逆に食べ続けていないと吐いてしまうという場合もあります。
ごはんのにおいに関しては、冷めたご飯にしたり脂っこいものを避けたりし、においが強い場所には行かないようにするといいですよ。
〇眠気・体が重い
昼間であっても常に眠い状態が続きます。夜更かししているわけでもないのにどれだけ寝ても眠気が取れず、朝目が覚めてもなかなか起き上がれません。体も疲れやすくなっているので、無理をするのは危険です。この場合はとにかく休むこと。
働いている方は難しいかもしれませんが、もしこの時点で妊娠していることが分かっている場合は会社に相談してみてください。
〇微熱が出る
妊娠すると基礎体温が上がります。それと同時に体のだるさも感じるため、風邪と勘違いすることも。この時点でもし薬を飲んでしまってもそれほど問題はありませんが、生理が遅れているなと感じたらいったん薬を飲むのを待って病院へ行くといいですね。風邪かそうでないか診断してもらえるので安心ですよ。
〇着床出血
着床出血とは、受精卵が着床した時に子宮内膜が傷つき出血することです。生理と間違えられやすいのですが、ほとんどが少量の出血で、大体2~3日ぐらいで止まります。
〇おりもの
生理前になると徐々に減っていくおりものですが、妊娠するとおりものの量が増え、水っぽくなります。着床出血と混ざると茶色いおりものになることも。下着が汚れてしまうため、おりものシートなどをこまめに替えて、清潔な状態を心がけてください。
〇腹痛
生理前にもお腹の張りがあるかと思いますが、妊娠初期にはチクチクしたかすかな痛みがあります。また、便秘や下痢になることもあるので、いつもと違うお通じが続く場合は病院を受診してみてください。
〇胸が張る
まだ妊娠初期の段階では胸の辺りがチクチクしたり、少し張っているような感覚があったりします。そのまま妊娠週数が経つとバストが大きくなって普段のブラでは締め付けが強く使えなくなるので注意が必要です。
その他にも腰痛や手足のむくみなどの症状があります。生理の遅れや妊娠検査薬の判定結果の他にも上記のような症状があれば妊娠している可能性があるのでチェックしてみてください。
妊娠検査薬で陽性が出たら
妊娠検査薬で陽性が出た場合は、病院を受診してください。妊娠検査薬の結果が全てではないので、うのみにしてはいけないからです。
例えば、尿をかけて結果が出るまで1分程度ですが、その時には陽性でなくても10分ほどたったらうっすらと陽性反応が出ることがあります。
それを見て陽性が出た!と思っても、それは正しい使い方をしていないため陽性ではないのですが、妊娠した!と勘違いしてしまう恐れがあります。
その他にも、本当に妊娠していたとしても妊娠が継続できない場合も考えられますのでその際には早急な処置が必要です。妊娠検査薬を使った場合はなるべく早めに病院へ行くようにしましょう。
まとめ
妊娠検査薬は、すぐに結果を知りたいときに便利ですよね。生理が来なくて悩んでいたり妊娠を待ち望んでいたりする場合は、病院へ行く前にまずは自分で早く検査してみたいという方もいらっしゃるでしょう。
妊娠検査薬はドラッグストアなどで手軽に購入できますし、誰にも知られたくないという場合は少し時間がかかりますがネットで注文するという手もあります。
使用方法はどのメーカーもほとんど一緒ですが、手順や使い方を間違えてしまうと正しい判定が出ません。まずは自分の体調がいい日を選び、なるべく検査前には水をたくさん飲むのは控えるようにします。説明書をよく読んで検査をし、陽性反応が出たらなるべく早く病院へ行きましょう。
フライング検査は普通の妊娠検査薬よりも精度が落ちるため、できれば適正な時期に診断するのがおすすめです。自分の体のためにも、きちんと使用条件を確認して検査をしてくださいね。