赤ちゃんとのお出かけに便利なベビーカー。できたら1カ月検診までには用意しておきたいと考える方も多いと思います。
しかし、いざ調べて見ると血液型のように「A型」「B型」さらに「AB型」とあります。選べないのも困りものですが、種類が多いと一体何が違うのか、どれをどう選べばいいのか迷ってしまいます。
今回は、ベビーカー選びの前に知っておきたい、A型、B型、AB型の違いや、それぞれのメリット・デメリットのほかベビーカーの選び方のポイントについても解説します!
目次
A型、B型、ベビーカーの種類は2つ
ベビーカーは大きく分けるとA型とB型の2種類になります。
日本では一般財団法人製品安全協会が商品の安全性を保証する「SG基準」に基づいて、A型とB型の2つに分けられています。
では「AB型」は? 「バギータイプ」は? と疑問に思われるでしょうが、これから詳しく見ていきましょう。
A型ベビーカーの特徴
A型ベビーカーは、「SG基準」において背もたれを150度以上に倒せるもので新生児から使えるタイプです。両対面式のものが多く、170度以上倒せるベビーカーが主流となっています。赤ちゃんを寝かせたまま使えるのが最大の特徴です。
さらに衝撃や振動を吸収するクッションが採用されているなど、生まれて間もない赤ちゃんを守る機能が充実しているベビーカーも。
【使用可能時期】生後7カ月~最長48カ月程度
B型ベビーカーの特徴
B型ベビーカーは一般的に生後7カ月頃から使用可能なベビーカーのことを言います。最大の特徴はコンパクトで、軽くて持ち運びやすいこと。
腰がきちんとすわり、1人で座れるようになったら使えるタイプです。A型をすでに持っている人が購入することも多く、「セカンドベビーカー」とも呼ばれています。
【使用可能時期】生後1カ月~最長48カ月程度
AB型ベビーカーの特徴
AB型ベビーカーはA型とB型の機能を兼ね備えたタイプのもので2000年前後に登場しました。2004年に「SG基準」が改定されて「新基準A型」と呼ばれ、AB型ベビーカーはA型ベビーカーに分類されています。
ですから、商品にもよりますが、AB型ベビーカーは新生時期からおよそ3歳頃まで長く使用できるベビーカーなのです。ひとつで済むとあって近年人気を集めています。
【使用可能時期】生後1カ月~最長48カ月程度
バギータイプのベビーカーの特徴
バギータイプのベビーカーは、B型ベビーカーに分けられます。生後7カ月頃から使用でき、B型ベビーカーとの違いはあまりありません。
B型ベビーカーよりも簡単な作りとなっていて、B型ベビーカー以上に軽くコンパクトなところが最大の特徴です。
【使用可能時期】生後7カ月〜
新生児から使えるA型ベビーカーは多くのメーカーから製品が販売されています。ここでは、A型ベビーカーのメリット・デメリットを解説します。
A型ベビーカーのメリット
A型ベビーカーの最大のメリットは首がすわっていない生後1カ月程度から使えることです。深いリクライニング機能付きで赤ちゃんを寝かせたまま連れて行けます。そのため、散歩はもちろんのこと、買い物にも行けるので便利に使えます。
A型ベビーカーはがっしりとした作りになっているので安定性に優れています。さらにベビーカー自体大きめなので、それに伴って荷物入れが広め。おむつなど何かと多い赤ちゃんグッズのほか、買い物にも重宝します。
産後すぐに使えるので、買い物やお兄ちゃんやお姉ちゃんと一緒にお出かけをしたいという方には特におすすめです。
A型ベビーカーのデメリット
A型ベビーカーは頑丈にできていて、さらにリクライニング機能が付いているのでなかなかの重さがあります。荷物を持ったまま片手でチョイというわけにはいきません。さらに大きいので収納しづらく、マンションの玄関部分に置くと、かなりのスペースを取ってしまうことにもなります。
生後間もない赤ちゃんの体をしっかりと守ってくれるため、造りもしっかりしているので価格が高いのもデメリットといえます。
B型ベビーカーのメリット・デメリット
手軽に使えるB型ベビーカーは多くのメーカーから製品が販売されています。ここでは、A型ベビーカーのメリット・デメリットを解説します。
B型ベビーカーのメリット
B型ベビーカーは、A型に比べてコンパクト。軽くてどこにでも持ち運びしやすいのが最大のメリットです。対面式ではないものの、値段も安く「セカンドベビーカー」として購入する人が多いベビーカーです。
とにかく軽いので、たとえ荷物があっても片手でひょいっと持ち上げられます。たたんでもコンパクトなので玄関先においてもじゃまになりません。
また、B型ベビーカーは造りもシンプル。価格が安いのもメリットです。
B型ベビーカーのデメリット
B型ベビーカーはまず、腰がすわっていない7カ月程度までは使用することができません。さらにA型ベビーカーに比べるとコンパクトな分、安定性・安全性が劣ります。背面式のみでしか使えませんし、A型と比べてリクライニング機能がない、または角度が浅いので寝てしまった時には乗り心地が悪そうです。
さらにベビーカー自体小さめなので荷物スペースが少ない、中には付いていないものもあります。買い物や荷物が多い時には物足りなさを感じるはずです。
AB型ベビーカーはA型とB型の良いとこ取り?!
A型ベビーカーとB型ベビーカー、両者の長所を兼ね備えたのが「AB型ベビーカー」です。生まれてからすぐに使用でき、3歳前後まで長期に渡って便利に使えると子育て中の方からの高評価を得ています。ここでは、AB型ベビーカーを詳しく見ていきましょう。
AB型ベビーカーとは
A型ベビーカーとB型の良いとこ取りをしているAB型ベビーカーですが、お店ではわかりやすいように「AB型」、または「兼用型」「AB兼用」と表記してある場合もあります。SG規格ではA型ベビーカーに分類されていますが、AB型はあくまで通称名です。
今までは最初はA型ベビーカー、腰が据わりはじめたらB型に移行するというのが主流でした。しかし、AB型ベビーカーの登場により、これ一台で足りるという使い勝手の良さに人気が高まりました。
シンプル・軽量・コンパクトな上に簡単ですから、ものによってはベビーカーが1台で済むのです。しかし、反面、種類が豊富なので自分に合うものかどうかを購入する前にしっかりと吟味することも大事です。
バギーとは
バギータイプのベビーカーは、単にバギーやベビーバギーとも呼ばれています。B型をさらに軽量+コンパクト化したタイプで小さく折りたためて持ち運びやすいのが最大の特徴です。
片手で持てる程度のモデルも発売されていますし、値段も安いのでセカンドベビーカーにおすすめです。
ヨタヨタと歩き出せるようになると、バギータイプは重宝します。特に公共交通機関を利用するシーンが多い人は小さく折りたためるかどうかと重さをチェックしておくのがおすすめです。
A型ベビーカーからB型への切り替えがおすすめ
B型ベビーカーは、腰がすわって一人座りができるようになったら使えるベビーカーです。対面への切り替え、リクライニング機能が付いていないなど簡単な作りになっていて、その分コンパクトで軽いのが特徴です。
現在、A型ベビーカーを使っているけれど、2台目のB型ベビーカーへの切り替えを検討している方や、いつ頃切り替えればベストなの? と迷っている方も多いと思います。ではいつ頃、切り替えればいいのかを詳しく見ていきましょう。
成長や使い方に合わせること
おすすめはA型ベビーカーとB型ベビーカー両方を準備すれば万全ですが、収納や不要になったときの処分にもお金がかかる時代です。使用期間が短いのでできれば費用を抑えたいと思ったら、レンタルを活用するのも手。
赤ちゃんの成長に合わせて、そろそろコンパクトなものをと思った時が購入時です。
B型ベビーカーの購入タイミングは?
A型ベビーカーは新生児から1歳、または1歳半ごろまで使った後、B型ベビーカーを購入する方が多いようです。中には2歳前まで使用している方もいますが、A型ベビーカーは大きく重いので歩き回る1歳以降は、軽くて小回りの利くタイプが欲しくなる方が増えるようです。
B型ベビーカーに切り替えれば快適!
B型ベビーカーは7カ月頃から4歳まで使用できるよう作られています。交通機関を多く利用するなら、軽くて小回りの利くB型に変更すれば、間違いなく非常に快適な生活を送れるようになるはずです。
人が多い街中で交通機関を利用する時にはやはり人の目が気になるものです。中にはベビーカーを敵視するような人もいるので注意するに越したことはありません。大きいA型ベビーカーをバスに乗せようとモタモタしていると注意されてしまったという方もいるという報道もありました。世の中には優しい人ばかりではないので、できればどんなシーンであってもテキパキと動きたいもの。
A型ベビーカーからB型ベビーカーへ切り替えることで安全や快適さだけではなく、ママの労力も大幅に軽減されることは間違いないでしょう。
ライフスタイルで選ぶ! ベビーカー
初めてベビーカーを選ぶ時は何を基準で選ぶべきか難しいものです。まずは、ベビーカーの種類を理解し、その上で自分のライフスタイルや使用時期を考えながらベビーカーを選んでいくのがおすすめです。
公共機関を利用することが多い
バスや電車などの公共機関を利用する時は階段や段差で持ち上げたり、人が多ければサッと折りたたんだりしなければなりません。赤ちゃんが満員電車の中で大声を上げて泣いてしまうこともあるでしょう。どんなことが起きても対処しなければならないので、公共機関を利用することが多い方はコンパクトに折りたためる軽量のベビーカーがおすすめです。
徒歩で移動することが多い
徒歩で移動することが多い方は、段差や砂利といった歩きにくい場所もあるはずです。ベビーカーを長い時間使用するなら安定性の良いベビーカーを選ぶと赤ちゃんが快適に過ごせます。さらに走行性が良いものなら、ストレスから解放されますね。
車移動が多い
車移動が多い方は、ベビーカーをトランクの収納スペースにしまえるかどうかをチェックしておくことです。ひとりで持ち上げてトランクに入れられるかどうかが問題になるので、持ち上げられる軽さであるかどうかも確認しておきましょう。
赤ちゃんがある程度大きくなるまでは抱っこ紐で乗り切り、軽くてコンパクトなB型ベビーカーを購入するというのも手です。
階段が多い
自宅周辺に階段が多い、エレベーターのないアパートやマンションに住んでいる、家の階段が多いという場合は、赤ちゃんを抱っこしたまま、ベビーカーを持ち上げる必要があります。さらに荷物を持っていればなおさらでしょう。
こういう場合は軽くて折りたたみやすいもので、さらに赤ちゃんの乗せ降ろしが簡単にできるベビーカーならさらにおすすめです。
まとめ
ベビーカーの種類と選び方のポイントについて紹介しました。しかし、A型、B型、AB型の特徴はわかっても、なかなか決め手が見つからないという方も多いはず。さらにライフスタイルの違いからも選び方は違ってきます。いざ選ぼうとすれば、機能性やデザインなども気になることでしょう。
しかし、デザインやブランドなどがどんなに気に入ったとしても、使用シーン、使用期間、ライフスタイルなどに合ったものでないと、使いにくい! と感じるかもしれません。
どうしても選べない! と迷ってしまったら、ベビーカーを置いてある店舗に行くのがおすすめ。実際にベビーカーを押して使い勝手を確認するのも大切です。
しっかりと事前チェックをして、ライフスタイルに合ったベビーカーを選んでください!