出産について

【産婦人科医監修】癒着胎盤とは?原因や対処法、検査でわかること

2020年12月8日

  • 記事の監修者

丸尾 伸之 先生

レディーバードクリニック 院長

平成13年 大分医科大学卒業、神戸大学医学部附属病院で産婦人科勤務
平成20年 神戸大学大学院で医学博士取得、神戸赤十字病院で勤務
平成27年 淀川キリスト教病院 産婦人科部長
令和4年 大阪西天満でレディーバードクリニックを開業
監修者情報

癒着(ゆちゃく)胎盤とは 原因 対処法

「癒着胎盤」という言葉を初めて聞いた方もいるかもしれません。

これは、胎盤が子宮から剥がれにくくなる状態で、母体にとって大きなリスクを伴います。

この記事では、癒着胎盤の原因や、それに伴うリスク、そして予防策について詳しく解説します。

癒着胎盤とは何ですか?

 

胎盤が子宮からはがれないことをいいます。胎盤の癒着部位をはがそうとすると、出血がすごく増えることがあり、出血を止めるために子宮摘出が必要となることもあります。

正常な場合、出産の後で胎盤が子宮からはがれて出てきます。付着していた胎盤がうまくはがれることによって子宮は収縮し、血は止まります。

癒着胎盤では妊娠中、胎盤の一部が子宮に強くくっついている状態にあります。

 

癒着胎盤になる原因

癒着胎盤がおこる理由は次のようなことが考えられています。

  • ○前置胎盤になっている
    (前置胎盤とは・・・胎盤が赤ちゃんがでてくる子宮口をふさぐような部位にあること)
  • ○以前に子宮の手術をしたことがある

また体外受精の場合に癒着胎盤になることがあります。

対処法は?

胎盤癒着の場合、どのように対処されるのでしょうか。

原因が前置胎盤であった場合には、前もって癒着胎盤を想定して対処することができます。大量出血したときのために自己血貯血しておいたり、子宮動脈を遮断したりするなどできるかぎりの態勢をととのえておくと安心です。

ただ、癒着胎盤は前もってわからないことの方が多いので、分娩したあとになかなか胎盤が出てこないときに初めて気付くこともあるのです。

その場合は出血が増える可能性に備えて、輸血の準備ができる大きな病院に移ることがあります。

癒着胎盤であっても、輸血や、子宮動脈塞栓で対応できることがほとんどです。

さいごに

胎盤癒着は事前に診断がつかないことが多いですが、出血が増えても適切に対応すればなんとかなることがほとんどです。

 

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  • この記事を書いた人

助産師ゆき

看護師免許
助産師免許
保健師免許

8年間助産師として勤務し、様々な妊産褥婦さんと関わり勉強させていただきました。
その後2020年に第1子を出産し、今までの経験を総動員して育児をしてみたものの上手くいかないことが多々あり、育児の難しさを身に染みて感じました。でもそれ以上に子供は可愛く大変さも吹き飛ぶ日々。現在は育休から復職し、育児の経験を踏まえ、専門的な知識だけではなく、生活で役に立つ情報を伝えられたらいいなと思います。どうぞよろしくお願いします!
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