赤ちゃんの授乳をしているときに「なんだか乳首が痛いな」と感じることはありませんか?同時に乳頭ににきびのような白い塊(白斑)ができている場合、『乳口炎』になっていることがあります。
乳口炎は一度なってしまうと、治療に時間がかかったり、悪化して乳腺炎になったりすることがあるので早めに対処することが必要です。
乳口炎とはどんな症状か、対処法などを知っておっぱいトラブルに悩まされずに楽しい育児生活が送れるように詳しくご紹介していきます!
乳口炎とは?どんな症状?
乳口炎とは母乳の通り道に傷がついたり、炎症が起きたりした為に出た症状のことをいいます。乳管の先端(乳管口)に小さな白い塊ができた状態です。この小さな白い塊のことを白斑といいます。
乳口炎になると、
- ・乳首に水疱ができて次第に白くなる
- ・乳頭が赤くなったり黄色くなったりする
- ・授乳中、乳首に痛みを感じる
- ・おっぱいにしこりができる
こんな症状がでます。しかし、軽症の場合は一部の乳口だけが詰まっている状態で、ほかの乳口は開通している状態なので自覚症状がない場合もあります。悪化することで痛みを感じたり、しこりができたりしてしまいます。
また、悪化することで乳腺炎にもなりやすくなるので、早めの対処が必要です。
乳口炎の原因と対処法
乳口炎は一度なってしまうと、症状を繰り返してしまうことが多いのでしっかりと原因を知り、対処していけるようにしましょう。
授乳や普段の生活を意識することで、乳口炎の症状が次第にやわらいだり、乳口炎になるのを防いだりすることができます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
乳首が傷ついた
乳口炎の主な原因は乳首が傷つくことです。変な体勢や添い寝をしながら授乳をしていませんか?姿勢が乱れた状態で授乳すると、赤ちゃんが浅く乳首をくわえてしまい、うまく授乳できないだけでなく、乳首に負担がかかり傷ついてしまうことがあります。
また長時間の授乳も、おっぱいに負担がかかってしまって炎症をおこすことがあります。
対象法としては、乳首を深く吸い付かせるようにしましょう。おかあさんの姿勢だけでなく、赤ちゃんもおっぱいを吸いやすい体勢を整えてあげましょう。添い乳をやめることで白斑がなくなることもあります。一度、授乳の姿勢を見直してみてくださいね。
母乳がたまること
乳腺に母乳がたまることで、つまりやすくなり、白斑や乳口炎の原因となります。母乳がたまる原因は、
- ・授乳間隔があきすぎる
- ・授乳量が少ない
- ・授乳中の姿勢や体勢がいつも同じ
であることが考えられます。授乳中の姿勢や体勢がいつも同じだと、決まった乳腺ばかりから母乳を飲むことになります。そのため、ほかの乳腺にある母乳がたまってしまうのです。
対処法は大きく分けて2つあります。
- 授乳、搾乳をする
乳腺に母乳がたまらないように、授乳したり、授乳量が少ないときには搾乳したりしましょう。授乳間隔もあけすぎないように気をつけてくださいね。 - いろんな体勢で授乳する
毎回授乳の体勢や、赤ちゃんがおっぱいを吸う角度を変えるようにしましょう。左右の偏りだけでなく、いくつかある乳腺からまんべんなく授乳できるようにしてくださいね。体勢をかえながらも、赤ちゃんがしっかりおっぱいに吸い付けているかを確認してくださいね。
ママのストレスや疲労
実はおかあさんのストレスや疲労も乳口炎や白斑の原因になります。初めての育児でストレスがたまったり、生活が不規則になって疲労がたまったりすることで、自律神経が乱れ、血行が悪くなり、母乳の質が悪くなります。母乳の質が悪くなると、母乳が出にくくなったり、乳腺につまりやすくなったりします。
こちらの対処法は3つあります。
- 温める
血行がよくなるように、お風呂で温まったり、温かい飲み物を飲んだりしてみましょう。胸を温めることで、白斑がふやけてとれやすくなるみたいですよ。 - 優しくマッサージする
乳頭保護クリームなどで保湿しながら優しくマッサージしてみましょう。ほぐすことで、乳腺のつまりをとりのぞき、母乳が出しやすくなります。強い刺激を与えてしまうと、余計に痛みが生じてしまうため、力加減には注意してくださいね。 - 生活習慣を整える
初めての子育てでいろんな不安を抱えてしまうこともありますが、気分転換をしたりパパさんやご家族など周りの人に頼ったりしながらなるべくストレスをためないようにしていきましょう。また、産前産後は体が甘いものを欲す時期でもありますが食べすぎると母乳がドロドロになってつまりやすくなります。食べる量を調整しながら健康な食生活をおくってくださいね。
こんなときは受診しましょう
授乳の姿勢や授乳方法に気を付けていても、乳腺に母乳がたまってしまったり、自分でケアができなかったりしておっぱいトラブルに悩まされることは少なくありません。
我慢したり、無理に自分で何とかしようとしたりすると、悪化してしまうことがあります。「乳首やおっぱいが張って痛い」「白斑がなおらない」そんなときはかかりつけ医に受診したり、助産師さんにマッサージしてもらったりして悩みを解消していきましょう。
32歳ママスタッフ
私も、母乳の出が悪かったときに、赤ちゃんの吸う力が強くて乳首に負担がかかってしまったときがあります。
授乳は、1日に何回もすることですから、乳首の状態が悪化しないように、母乳の出が悪かった時期は赤ちゃんが吸いやすいように授乳時の体勢を変えたりして試行錯誤していました。もちろん自分も辛くないようにです。
ママさんたちも忙しい毎日に追われているかもしれませんが、乳首の状態が悪化してしまったら、『病院に診察に行かないといけなくなったりしてもっと忙しくなってしまう。』と自分に言い聞かせて、毎回の授乳の際に気を使うようにしていました。
また、筆者は、このトラブルがきっかけで赤ちゃんに話しかけながら授乳するようになったのですが、この頃から自分だけで子育てしているような孤独な感情は消えていったように思います。
ママさんはいつも一人で子育てして孤独と思って母乳トラブルがあると寂しくなってしまいがちですが、目の前には可愛い赤ちゃんがいて、おしゃべりはできないけどママの気持ちを感じ取ってくれています。いつも二人でいることを改めて実感できた良い機会にもなりました。
さいごに
母乳育児ではおっぱいトラブルは避けられないものです。乳口炎になって赤ちゃんの健康に心配はありませんが、おかあさんにとっては精神的にもつらいものです。
我慢せずに気づいたら早めに対処したり、日々の生活や授乳のやり方を今一度見直してみてくださいね。おかあさんと赤ちゃんの大切な授乳時間が、どうか楽しい時間になりますように。
乳口炎が悪化して乳腺炎になるのを防ぎましょう。
乳腺炎とは?詳しく解説しています。