産後のママの悩み

産褥期、産後の過ごし方|外出はいつからしてもいい?

2022年4月22日

産褥期、産後の過ごし方

出産後、体や心のバランスが大きく崩れるといわれている産褥期。でも、退院すると初めての育児だけでなく、今まで通り家事もこなさないと・・と不安に感じているママも多いのではないでしょうか?

つい頑張りすぎてしんどくならないためにも、産後の体の状態を知って、産後(産褥期)の過ごし方の計画をたてたり、見直したりしていきましょう。

産褥期とは|いつまで?

産褥期とは?いつまで?

産褥期とは、産後ママの体が妊娠前の元の体に戻ろうとする期間のことをいいます。

体が元に戻って通常通り過ごせるようになるのは大体6~8週間程度時間がかかるといわれていますが、個人差は大きいです。1,2週間で元気に過ごせるようになった人もいれば、体が元に戻るのに半年くらいかかったという方もいてさまざまです。ゆっくり時間をかけて回復していることがわかりますね。

 

産後~産後2週間

出産後5~6日(帝王切開の場合は10日程度)、入院することになりますよね。これは、病院で"安静"にすることが一番の目的であり、医師や看護師に生活をサポートしてもらいます。それほど、産後のママの体は不安定で体調を崩しやすいということです。

授乳や赤ちゃんの寝かしつけなどだけでも十分な体力が必要です。そのほかは、体を休めることを一番に考えましょう。

産後すぐは、貧血でふらつきやすくなったり、ホルモンバランスや自律神経も乱れがちです。なるべくリラックスできる状態で過ごせるようにしましょう。

産後2週間~産後1ヵ月

授乳や寝かしつけ以外にも、少しずつ家事ができるくらいに回復してくる時期です。無理のない程度に生活していきましょう。

元気になったかも?!と動きすぎては、どっと疲れがきてしまうので注意!まだまだ体調が整うまでゆったりと過ごすようにしましょう。なかには、産後すぐの疲労感やだるさがしばらく続く方もいます。ご自身の体がしんどいと思ったときには、まずは”安静”にすることが大切です。室内で赤ちゃんとのゆったりした時間を楽しんでくださいね。

産後1ヵ産~産後2ヵ月ごろ

産後1ヵ月検診もおわり、ママの体調も落ち着いてくる頃です。赤ちゃんのお世話にも少し慣れてくるころですね。1ヵ月検診で経過に問題がなく、医師の許可がおりたら、戸外で赤ちゃんとお散歩を楽しんだり、お出かけが少しずつできるようになります。また、この頃からママも入浴許可が出て、湯船でゆっくりリラックスできるようにもなりますね。

 

完全に産後の体力が回復するのは3ヵ月~半年ほどはかかると言われているので、無理はしない程度に赤ちゃんとの生活やプライベートを楽しんでくださいね。夜泣きが始まったり、抱っこが増えたりと体力も必要になってくるので、睡眠と食事はしっかりととるようにしていきましょう。

 

産褥期におこりやすい症状

産褥期は、妊娠前の体へと元に戻ろうとするのですが、実はこの時期のママの体の状態はボロボロ・・。エベレストや交通事故の傷の状態に例えられるほどママの体の状態は崩れているのです。

 

その体の不調が精神的にも崩れやすく、マタニティブルーや産後鬱にもつながることがあるので、十分にケアしていきたいところです。

では、産褥期には実際どのような症状がおこっているのかについて具体的にみていきましょう。症状や重さには個人差はありますが、一般的なものをまとめてみました。

悪露

悪露は出産後すぐから始まり、子宮内膜の分泌や不要な胎膜が血液といっしょに膣内から出るものをさします。大体1ヵ月~長くても2ヵ月頃にはおさまると言われています。

悪露についてはこちらをぜひ読んでみてください。

産後の出血について|悪露(おろ)とは?いつまで続くの?

子宮の収縮(回復)

出産時、子宮は妊娠前に比べて約2000倍の大きさに膨らんでいるため、産後すぐもとの大きさに戻ろうとします。

産後2~3日は子宮収縮によって、お腹の下腹部に強い痛みを感じるでしょう。授乳するときや排泄時などふとしたときに痛みを感じますが少しずつ落ち着いてきます。あまりにも痛い場合は、病院の先生に相談してみましょう。

会陰切開や帝王切開の痛み回復

出産時に会陰切開をしたり、帝王切開をした方は産後からその処置をした部分に大きな痛みを伴います。この回復には、痛み止めを処方されることもあるので痛いときには、病院の先生に相談するようにしましょう。

また、傷口を清潔に保つことが必要ですので先生の指示をきくようにしましょう。

会陰切開、帝王切開についてはこちらの記事で詳しく解説しています↓↓

会陰切開ってどのくらい痛い?保険適用になるの?気になる疑問を解説

どんな時に帝王切開になる?手術の流れから回復まで&費用などのまとめ

腰痛

産後は筋肉の衰えや骨盤の緩み、育児中の抱っこや無理な体勢によって腰痛になりやすいです。ストレッチをしたり、腰に負担をかけない姿勢を心がけることで軽減されます。また、骨盤ベルトやコルセットなどの矯正道具をつかって整えていくのもおすすめです。

便秘・痔

産後は母乳で水分不足になりやすかったり、ストレスで自律神経が乱れたりすることによって便秘になりやすいです。便秘になると痔につながることも。

こまめに水分補給をしたり、食事を整えたりして便秘にならないように心がけてくださいね。

肌荒れ・抜け毛

産後は美容面でもナイーブに・・授乳やストレス、お手入れに時間をかけられなくなって肌荒れを引き起こしたり、ホルモンバランスの影響によって産後の抜け毛を経験することになります。基本的には一時的なものでまた元に戻りますので心配しすぎないようにしましょう♪良質な睡眠、栄養のある食事をしていきましょう。

情緒の不安定

産後のホルモンバランスは大きく崩れています。そのホルモンバランスの影響や、初めての育児への不安、生活バランスが大きく変わることなどの要因で体だけでなく、精神面への大きな影響をもたらします。

マタニティブルーズがあったママは要注意。2週間以上、精神面が崩れている場合は、産後鬱の可能性もあります。産後鬱は病気のひとつで、放っておくと育児もうまくできない状況になることもあります。気になる場合は、早めに受診して対応するようにしていきましょう。

そして、完璧を目指そうとしたり、一生懸命な方に多くみられることがあります。完璧じゃなくていい、皆同じ状況なんだと力を抜いてリラックスするようにしてくださいね。

無理をしないために○○に頼る

産褥期は、体調面・精神面が不安定で体調も崩しやすいことをお伝えしてきました。でも育児や家事が・・、私が全部頑張らないと!と思っているママさんに。少しでも力を抜いていただくためにも、その方法をご紹介します。

頼る、手を抜くことは悪いことではありません。からだを休めるためにぜひ活用してみてくださいね。

フードデリバリー

最近ではご飯の宅配サービスが主流ですね♪産後すぐは、体調が優れずご飯を作る気になれない。。そんな日誰もがあります!そんな日には、フードデリバリーで美味しいご飯を注文しちゃいましょう。

割高だと感じることもあるかもしれませんが、その分体調を休めたり栄養をチャージしましょう。ジャンキーなもの、脂っこい美味しいものは時々のご褒美として、自分では作るのが大変な栄養たっぷりの食事を注文すると体にもいいですね。

退院後は、旦那さんの食事も必要。フードデリバリーや、いろんな種類のレトルト食品などもそろえておくと楽ですよ!

ネットスーパー

今便利なネットスーパー。食料品だけでなく、薬局品など直接お店に行かなくても届けてくれるサービスがあります。

産後すぐ小さな赤ちゃんと買い物に出かけたり、重たい荷物を持つのは危険でなかなか難しいもの。産後の体力が回復するまで、1ヵ月だけでもネットスーパーを利用して必要なモノをそろえていきましょう。

今は、ネット通販も主流で翌日届くものもたくさんあります。ぜひ活用してみてくださいね。

家事代行サービス

家事代行サービスを知っていますか?家事代行サービスはその名の通り、プロの方が家庭にきて、掃除や洗濯、食事作りを代わりにしてくれるサービスです。

家事代行サービスの方のおかげで、ママがゆっくり休めたり、赤ちゃんとの時間をもてたりするので有効的ですよね。それだけでなく、普段行き届かない場所の掃除をしてくれたり、掃除技術を学ぶことができるのも面白い点です。

産後の大変なとき、期間限定で利用してみるのもいいですね。

ベビーシッター

ベビーシッターサービスが少しずつ日本でもできるようになってきました。保育、ベビーシッターの資格をもった方が家にきて、赤ちゃんのお世話をしてくれるサービスです。海外では、多くの方が日常的に利用しており、日本でも少しずつ広まってきています。

赤ちゃんを見てもらっている間に、ママが休めます。

ただ、新生児のサービスをしていない機関も多いかもしれませんので0ヵ月の子どもから対応しているところがあれば、問い合わせして色々聞いてみるといいですよ。

家族

やっぱり身近で一番頼れるのは家族。旦那さんやご両親、兄弟に頼れる人が居る場合は、協力をお願いするようにしましょう。

出産前から旦那さんとよく話し合うことは大切ですね。旦那さんができる家事をお願いする、赤ちゃんのお世話のを一緒にする、しんどいときは家事ができないことを伝えるなど予め計画しておくことも大切です。

”ぜんぶ一人で頑張ろう”とするのは、体も心も疲れてしまいます。頼れる場合は、協力を自分からお願いするようにしましょう。

その他Q&A

外出はいつからしてもいい?

産後の外出は、1ヵ月検診で体の回復が順調と言われた場合、少しずつ外出をしてもいいでしょう。

とは言っても、ワンオペ育児の場合や、兄弟が居る家庭などは外出せざるを得ないこともあります。産後すぐの外出は、思わぬ事故につながることもあるので自転車や車の運転は避けたり、なるべく短時間の外出にしたりするようにしてくださいね。

ママが湯船につかれるのはいつから?

入浴は約1ヵ月は避けるようにしてシャワーで済ませましょう。入浴によって、出産の際にできた傷口から菌がはいることがあります。

1ヵ月検診で医師の先生の許可がおりたら、入浴してもいいでしょう。

さいごに

産褥期の体の状態や過ごし方

産褥期の体の状態や過ごし方についてご紹介しました。

産後すぐは無理をせずに、赤ちゃんのお世話と休養をとるようにしてくださいね。また、家事代行サービスやフードデリバリーを活用してみるのもひとつの手です。あれこれ完璧にしようと思わず、ゆっくり育児を楽しんでくださいね。

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  • この記事を書いた人

助産師ゆき

看護師免許
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保健師免許

8年間助産師として勤務し、様々な妊産褥婦さんと関わり勉強させていただきました。
その後2020年に第1子を出産し、今までの経験を総動員して育児をしてみたものの上手くいかないことが多々あり、育児の難しさを身に染みて感じました。でもそれ以上に子供は可愛く大変さも吹き飛ぶ日々。現在は育休から復職し、育児の経験を踏まえ、専門的な知識だけではなく、生活で役に立つ情報を伝えられたらいいなと思います。どうぞよろしくお願いします!
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