「ビタミンK2シロップ」ってどんなもの?飲ませ方は?
赤ちゃんを出産したママ・パパなら、一度は耳にしたことがあるかもしれません。
ビタミンK2シロップは、赤ちゃんの健康を守るために欠かせないもの。
この記事では、ビタミンK2シロップの役割や、飲ませ方、注意点などを分かりやすく解説します。
安心して赤ちゃんを育てるために、ぜひ参考にしてください。
目次
ビタミンK2シロップとは?
ビタミンK2シロップとは赤ちゃんにビタミンKの栄養素を補充する役割をもっています。赤ちゃんはビタミンKが不足しやすいため、こちらから栄養素を補給してあげることが必要になります。
ビタミンKは出血を止めるのに必要な成分で、不足してしまうと、乳児ビタミンK欠乏性出血症を引き起こしてしまうことがあります。
ビタミンKとは?ビタミンKの役割など
ビタミンKは血液を凝固させる働きをする脂溶性(油脂に溶ける)ビタミンです。私たちの体では、緑葉野菜などの食品から接種するビタミンKと体内の腸内細菌や組織で作られたビタミンKの両方を利用しています。
また、骨にあるタンパク質を活性化し、骨の形成を促します。コラーゲン生成を促進し、骨質を改善させる働きもするため、骨粗しょう症治療薬にも活用されています。
乳児ビタミンK欠乏性出血症とは?
乳児ビタミンK欠乏性出血症とは、赤ちゃんの体内のビタミンが不足することによって起こる病気です。
乳児ビタミンK欠乏性出血症の症状として、皮膚や消化管からの出血や、吐血、血が止まらない、血便になったり、発症する時期によっては脳に異常が出たりすることもあります。早期の治療、またビタミンKが不足しないように予防することが大切です。
ビタミンK2シロップは予防のためだけでなく、万が一、発症したときにも飲むことがあります。
自分でビタミンKをつくることができない
赤ちゃんはまだ腸内細菌の働きが未熟で、自分でビタミンKの栄養素をつくり出すことができません。
また、お母さんの個人差もありますが母乳にビタミンKがほとんど含まれていないことから、ビタミンK2シロップを飲ませることが大切です。
お母さんが積極的にほうれん草、ブロッコリー、納豆などの食べ物からビタミンKを摂取することで、母乳に含まれるビタミンKが増えることもあるといわれていますが、十分ではありません。
完全な母乳育児の赤ちゃんは、通常より少し長くビタミンK2シロップを飲むことになるでしょう。次の薬の飲み方でお話ししていきます。
ビタミンK2シロップの飲ませ方
ビタミンK2シロップは産院によって回数が少し異なるかもしれませんが、3回に分けて飲むことが多いです。
●退院時または生後1週間のいずれか(早いほう)
●1ヶ月健診のとき
母乳哺育の場合はその後も生後3か月まで頃まで週1回投与する場合があります。かかりつけ医の先生の判断に従うようにしてくださいね。
赤ちゃんへの飲ませ方
赤ちゃんにK2シロップを飲ませるときには、こぼれないように注意しながら、飲みやすい方法を探ってみてくださいね。
・スプーンで直接飲ませる
・哺乳瓶でミルクや白湯に溶かして飲ませる
・哺乳瓶の乳首だけをくわえさせて、こぼれないようK2シロップを流し入れる
また参考にしてみてください。
こんなときはどうする?
K2シロップをこぼした・飲み残したとき
すべて飲みきることができなかったときには、少し時間をあけたり、様子を見ながら残りの分を飲ませてみてあげましょう。もしこぼしてしまった場合は、次回分のシロップを使用し、早めに病院で次回分をもらうようにしておきましょう。
むせたり、吐いたりしているとき
むせているときには、一度優しく背中をさすって落ち着くのを待ちましょう。飲む姿勢もしんどくなっていないか見てあげてくださいね。
もしも吐いてしまったときには、赤ちゃんの状態を見ながら時間をおいて飲めそうであればゆっくりと飲ませましょう。
全部、吐き戻したときには一度受診することをおすすめします。
予定日に飲ませられなかった(飲み忘れ)
飲ませるのを忘れたり、赤ちゃんの様子によってはK2シロップを予定日に飲ませられなかったりすることもあるかもしれません。数日でしたら、ずれてしまっても大丈夫ですが、あまりにも日にちが経ってしまった場合は医師に相談しましょう。忘れないように注意してくださいね。
さいごに
赤ちゃんはビタミンKが不足しやすいために、ビタミンK2シロップを飲むことが必要です。
飲む量や回数は赤ちゃんや産院によって少々変わってくることもありますが、ご自身で判断せずに、かかりつけ医の先生のお話を聞いて進めるようにしてくださいね。
赤ちゃんが健康に過ごせるよう、見守っていきたいですね。