「うちの子、体温が高いけど大丈夫?」
初めての育児では、新生児の体温について不安になることも多いですよね。
新生児の平熱は大人よりも高く、個人差も大きいもの。
この記事では、新生児の平熱の範囲や正しい測り方、発熱時の見分け方と対処法まで、詳しく解説します。
目次
新生児の体温は何度くらい?
新生児の体温は大人の平熱よりも高く、36.5~37.5℃程度あります。
個人差があるため、一日3~4回計測し、お子様の平熱や少し体温が高くなる時間帯などを知っておくと、熱が上がったり下がったりしたときに対応しやすくなりますよ。赤ちゃんは熱が上がりやすくなっているため、どんなときに上がるのか、上がったときにはどうしたらいいのかを知って冷静に対処できるようにしましょう。
赤ちゃんの体温は上がりやすい
赤ちゃんの平熱は高く、体調や機嫌が良いときも37.0℃以上あることがあります。赤ちゃんはまだ自分の力で体温調節することががないため、ちょっとしたことで熱が上がることがあります。周りにいる大人が赤ちゃんの環境を整えて、過ごしやすい空間をつくってあげることが大切です。
- ・部屋やその場が暑すぎるとき
- ・厚着をしているとき
- ・泣いたとき
- ・食べたり遊んだりした直後
こんなときには、体温がぐっと上がることがあります。体温があがりすぎてしまうと、熱が体の中にこもってしまうため、衣服や室温の調節をしながら赤ちゃんの体温を調節してあげてくださいね。
新生児の体温はいつまで高い?
汗腺が発達したり、自分から体を動かせるようになったりして体温調節できるようになる1歳までは平均体温36.5~37.5度と大人より高めになります。
もちろん個人差がありますので、ママ・パパは自分の子供の平熱を把握しておくとよいでしょう。
新生児の体温の測り方
赤ちゃんの平熱には個人差があるので、ママ・パパが赤ちゃんの平熱を知っておくことは大切です。
赤ちゃんは自分の体調の異変について言葉で十分に説明することができませんが、ママ・パパが平熱を知っておくことで、赤ちゃんの体調の変化に気づくことができたりします。
毎日同じ時間・同じ部位で測ろう
平熱は朝は低く、夕方から夜は上がる傾向があるため、平熱を計るときは「毎日同じ時間」に測ることがポイントです。
また、体温計によって測る部位が脇の下や耳など違いますが、平熱を把握するためにはいつも同じ部位で測るようにしましょう。
時間と部位を決めたら、毎日同じ時間に1週間ほど継続して計測し、その平均値を出してみてください。その平均値が赤ちゃんの平熱になります。
測るタイミングは安静時
赤ちゃんは体温調節機能が未熟で、体温が変動しやすいので、安静時に測るようにしましょう。
- ・朝起きてすぐ
- ・泣いた後
- ・授乳後
- ・ご飯を食べた後
- ・お風呂あがり
などは正しく測れない場合がありますので、要注意です。
新生児専用体温計でなくても大丈夫
大人が使用している脇の下で測る電子体温計でも、赤ちゃんの熱を測ることができます。赤ちゃん用の体温計は色々ありますが、必ずしも新生児専用体温計を購入する必要はありません。
わきの下で熱を測る時の手順(電子体温計を使用)
- 赤ちゃんのわきの下に汗をかいている場合は、乾いたタオルで優しく拭きます。
- 体温計の先端を赤ちゃんのわきの下のくぼみの真ん中に当てます。
- 体温計を押し当てるようにして、赤ちゃんのわきを閉じます。(このとき、赤ちゃんのお洋服を挟み込まない様に注意してください。)
- 電子音が鳴るまで、そのまま固定します。
- 体温を確認します。
- 使用した体温計は除菌シートなどで先端を拭いてからケースにしまいましょう。
発熱との見分け方
赤ちゃんは体温があがりやすく、37.0℃以上になることもよくあります。37.5℃あっても機嫌や体調がよく、元気な場合もあれば、何らかのウイルスと戦っている、発熱と診断される場合もあります。「病院に行った方がいいのかな?」「これはどっち?」と戸惑ったときには、赤ちゃんの様子を観察しながら落ち着いて対応するようにしてみましょう。
こんなときは様子見しましょう
- ・普段と変わらず授乳や食事ができている
- ・顔色がよく機嫌が良い
- ・元気に遊んでいる
- ・あやすと笑顔を見せたり反応する
- ・睡眠がとれている
こんな風に、熱が37.0℃以上あっても体調が良い場合は一時的に熱が上がった状態だと考えられます。すぐに受診しなくても、衣服や室温を調節したり、落ち着いて過ごせるようにしたりしながらおうちでしばらく様子を見てもいいでしょう。
こんなときは受診を
37.0℃以上あったとき、一時的な体温の上昇ではなく、体調不良やウイルス性の感染も考えられます。「いつもと様子が違うな・・・」「しんどそう」など不安に思ったときには、受診するようにしましょう。
- ・38℃以上の発熱がある
- ・ずっと機嫌が悪く、食欲もない
- ・下痢・嘔吐の症状がある
- ・ぐったりして元気が無い
- ・顔色が悪い
- ・睡眠がとれない
- ・手足が冷たい
- ・けいれんしている
こんなときはすぐに受診し、早い対応が大切です。赤ちゃんの様子は急変することがあるため、このような場合は休日や時間外でも受診することをおすすめします。
発熱のときの対処法
37.0℃以上あっても体調が良い場合は、心配しすぎる必要はありませんが、様子をしっかり見ていくようにしましょう。
そして、何らかの異常が見られたとき、発熱だと思われた場合は、受診するほか、ご家庭でもケアする必要がありますので知っておいてくださいね。
水分補給をする
熱が上がると、赤ちゃんは脱水症状をおこしやすくなります。水分補給をしましょう。水分をとるのを嫌がる場合は、口の周りだけでもこまめにぬらしてあげましょう。
体をあたためる
赤ちゃんの様子や、体温を見て体をあたためましょう。
赤ちゃんは熱がこれから上がるというときには、体が冷えたり、ぶるぶる震えたりすることがあります。そのときには、布団や上着をかけて体をあたためてあげましょう。ただし、厚着や厚手の布団をかけて体をあたためすぎるのはあまりよくありません。なるべく薄着で熱を外に逃がしてあげるようにしましょう。室温の調節もするようにしてださいね。
体を冷やす
反対に、赤ちゃんの熱が上がったときには、体に熱がこもりやすくなってしまいます。高熱が出たとき、赤ちゃんが嫌がらなければ、少し体を冷やしてあげましょう。頭や、脇の下、首回り、足の付け根などを冷やしてあげるといいでしょう。保冷剤や氷で冷やす場合は、肌に直接当たらないようにガーゼやタオルなどで覆い、短時間様子を見ながら冷やすようにしてくださいね。
体温を記録する
体温が37℃以上でている時は、朝・昼・晩と1日3回3日間ほど体温を計測してみてください。
体温は朝は低め、夜は高めと1日の中で変化していますので、赤ちゃんの体温の変化がわかります。赤ちゃんの体温を記録しておき、受診した際に、病院の先生に伝えるようにしましょう。診断する際の手がかりになることがありますよ。
さいごに
赤ちゃんの平熱は大人とは違って高くなっています。熱が少し高い場合でも、機嫌や体調が良さそうであれば様子を見たり、平熱でも様子が普段とちがった場合は受診するようにしたり、赤ちゃんの様子によって対応してあげるようにしてくださいね。赤ちゃんの自律神経が整い、自分で体温調節ができるまでは、おかあさんがしっかり見守ってあげてくださいね。