ネントレって聞いたことあるけど、実際どんなもの?「赤ちゃんがかわいそう」「本当に効果があるの?」と疑問や不安を感じているママやパパも多いのではないでしょうか。
ネントレとは、赤ちゃんが一人で眠れるようになるためのトレーニングのこと。欧米では一般的ですが、日本ではまだあまり知られていません。
この記事では、ネントレのメリット・デメリット、始める時期、具体的な方法、注意点などを詳しく解説します。「ネントレに興味があるけど、何から始めればいいかわからない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
ネントレは、赤ちゃんだけでなく、ママやパパの睡眠不足解消にもつながります。正しい知識と方法を身につけ、安心してネントレに取り組んでみましょう。
ネントレとは
ネントレとは、赤ちゃんが1人でぐっすり眠られるようにする『ねんねトレーニング』のことをいいます。
赤ちゃんが入眠するときや夜中に目が覚めてしまったときなどに、1人でまた入眠できるよう習慣をつけていくことです。(体調不良や、空腹、オムツ替えなどの場合はのぞきます。)
日本では取り入れているママが少ないかもしれませんが、欧米では一般的にネントレをしているようですね!
ネントレのメリット
ネントレの最大のメリットは「親子ともに睡眠の質が改善される」こと✨
夜中に赤ちゃんが起きてしまっても、ネントレをしておけば一人で自然に入眠してくれるので、ママ・パパが起こされずにぐっすり眠ることができます。
夜中に目が覚めてもすぐに眠れるので、朝までしっかりと眠って赤ちゃんも日中はごきげんで過ごしてくれるでしょう。
また、ママ・パパも夜中に起きる回数が減ることによって夜中はしっかりと眠ることができ、子育てで疲れた心身をともに回復させることができますね♪
ネントレのデメリット
ネントレを実施することのデメリットとしては「慣れるまでは赤ちゃんが泣き続ける」ことにあります。
起きて泣いている赤ちゃんを見守るスタイルになりますので、それが罪悪感だと感じてしまうママ・パパも少なくありません。(ネントレが挫けやすいのはここ😭)
最終的には慣れてくれる赤ちゃんですが、慣れるまでにどれだけの時間がかかるかは個人差がありますので、それまで親子ともに耐えなければならないのが辛いこともあります。
また、多くの場合は子育ての書籍などを参考にしてネントレを行うでしょうが、その方法を実践してもなかなか上手くいかないことでストレスを感じるママ・パパも少なくありません。
赤ちゃんの理想的な睡眠時間
赤ちゃんの「理想的な睡眠時間」については、月齢によって変わってきます。
新生児
まず、生まれたばかりの新生児については、1日16時間ほどの睡眠時間が必要になります。まだ昼夜の区別はついておらず、1回あたりの睡眠時間が2~3時間と短いことも特徴です。
生後1〜4ヶ月
次に、生後4か月ほどになってくると、1日の睡眠時間は16時間よりも少なくなっていく傾向にあります。お昼寝の頻度は1日に2~3回程度になり、徐々に夜まとめて眠ってくれるようにもなります。
生後5〜6ヶ月
次に、生後6か月くらいになってくると、1日の睡眠時間は14時間ほどになるのが平均的です。夜まとめて眠ってくれるようになるケースが多いですが、お昼寝の有無と夜の就寝時間をコントロールする必要もあります。
生後7〜12ヶ月
最後に、生後12か月になってくると、さらに1日あたりの睡眠時間は減少していきます。お昼寝する確率も減ってきますが、午後に眠たそうにしているのであれば就寝時間を早めてあげてくださいね。
いつから始める?
ネントレを始める時期は、生後5~6ヶ月ころからが良いと言われています。ちょうどこの時期に、赤ちゃんは昼夜の区別がついてくることや、一定時間まとまって眠れるようになってくる、授乳回数が減ってくるからです。個人差はあるので、赤ちゃんの睡眠が安定してきたと感じる頃に進めるのが良いでしょう。
ちょっと早いかなと心配しながらもネントレ開始です。赤ちゃんが泣いても横で見守る方法で行いました。
始めのうちは泣くのがかわいそうで抱っこしてあげたいと何度も思いましたが、今では泣いてもしばらく背中とんとんしてあげると途中から自分で寝る態勢になったと言っています。
ネントレをはじめる前に
ネントレがスムーズに行えるように、まずは準備をしていきましょう。チェックして、おおまかなタイムスケジュールや計画を立てるのもいいですよ。
起床時間・就寝時間を決める
『何時に寝て、何時に起きるのか』を決めてこれを軸に1日の大体のスケジュールを決めていきましょう。毎日、同じ時間に就寝・生活することで、赤ちゃんの生活リズム・体内リズムが安定しやすくなります。
寝る前のルーティンをつくる
寝る前の習慣を毎日同じにすることで、赤ちゃんは"もうすぐ寝るんだな"と理解できていくようになります。例えば、『ごはん→お風呂→着替え→寝室に移動→絵本を読む』と毎日寝る前の行動を同じにするのです。”絵本を1冊読んだら寝る”など一つだけ決めてみるのもいいですね。
夜は静かに、落ち着いた空間に
寝る前は、テレビを消したり、電気を暗めにしたりして、落ち着いた環境を整えていきましょう。しかし、寝るときにあまりにも静かな空間を意識しすぎると、少しの物音で起きたり、静かな場所でしか眠られなくなったりすることも。そうなるとかえってママも大変ですよね。生活音くらいの物音はあまり気にしないようにしていきましょう。
心地良い寝具を
大人もですが、パジャマや寝具も心地良いものに包まれることで、赤ちゃんの睡眠の質もかわってきます。
- ・首が詰まっていないもの
- ・肌触りが良いもの
- ・軽めの布団
- ・ちょうどいいサイズ感のもの
などを用意していきましょう。パジャマや布団選びは、SIDS(乳幼児突然死症候群)の予防にも繋がります。
ネントレの方法をご紹介
次は実際にネントレの方法を紹介していきます。色々とやり方があり、お子さまやご家庭によっても違ってきますが基本的なものをご紹介していきますね。
ベッドに寝かせて離れる
就寝時間になると、赤ちゃんをベッドに寝かせて、ママは別室へと移動する方法です。ママが離れることによって赤ちゃんは、泣きますが、"泣いてもママは来てくれない"と分かると、少しずつまた自分で眠るようになっていきます。
最初は赤ちゃんが泣いているのを放っておくことは辛いかもしれませんが、欧米ではごく普通のこと。”ネントレ”だと思って、少しの間乗り越えましょう。
決まった時間に見に行く
赤ちゃんをベッドに寝かせて別室へ移動することには上記と変わりません。ただ、決めた時間に赤ちゃんの様子を見に行って、声を掛けたり、トントンしたりして赤ちゃんと関わりますが、抱っこやおっぱい(添い乳)はしません。
ママがそばにいることで安心して眠りにつく様子も見られるでしょう。
慣れてきたら、見に行く時間をのばしていくと良いですよ。
ウトウトしかけたら、ベッドに寝かせる
これは、赤ちゃんが眠くなったらベッドへそっと下ろす方法です。ベッドへと下ろしてから、トントンしたり、顔をなでて寝かしつけをします。
これは保育園の0歳児クラスでも、お昼寝にすることがあります。ウトウトしている状態で下ろすと、「抱っこしてほしい」と初めは泣き出す赤ちゃんがほとんど。しかし、慣れていくうちに、眠くなるとベッドで1人で眠るようになりますよ。
同じ部屋で別の布団で寝る
これは赤ちゃんと同じ部屋で眠る方法です。泣いているときは、トントンしたり、声かけをしてもいいですが、抱っこや授乳はしません。
同じ部屋にいることで、ママも赤ちゃんも安心感を得ることができますね。赤ちゃんが泣いてママが起きる、ママが動いて赤ちゃんが起きる、などのデメリットはありますが、これもひとつの方法です。
気をつけたいこと
ネントレをするなかで気をつけたいこともあります。安全に、安心してネントレをしたり、なるべく早く卒業したいものですよね。次のようなことに気をつけていきましょう。
SIDS(乳幼児突然死症候群)に注意
ネントレでは、赤ちゃんが泣いていてもまた1人で入眠できるよう、手を貸したり、赤ちゃんを見に行かない方法があります。
ですが、寝ている時にそっとのぞきに行ったり、モニターを設置しておいて確認したり、口が塞がらないような寝具を選んだりして、SIDS(乳幼児突然死症候群)の防止をしていきましょう。
家族で共有し、接し方を合わせる
ネントレをするために、家族の理解も必要です。ママはネントレをしているのに、パパはネントレ中に泣いている赤ちゃんを抱いていたら、ネントレもうまくいきません。家族内でネントレについて共有し、協力しながら進めていきましょう。
最初は泣いて当たり前
初めのうちは、赤ちゃんも泣いて抱っこを求めるのは当たり前の姿です。それを罪悪感を感じてネガティブになったり、赤ちゃんに謝って不安そうにしたりしていると、ママも辛く、赤ちゃんにもその不安定な気持ちは伝わってしまいます。
ネントレをしようと思ったら、初めは、ネントレへの覚悟も必要です!卒業までの時間に個人差はありますが、長い目であたたかく見守っていくようにしましょう。
ネントレをしない方がいいとき
赤ちゃんが病気の時、体調が悪いときには、ネントレを一旦中断する方がいいでしょう。体調が悪いときは、しっかり様子を見てあげましょう。また、空腹時やオムツを変えてほしくて泣いているときには、ネントレとは別で対応するようにしてあげてくださいね。
なかなかうまくいかないときは
ネントレは誰もが簡単にうまくできる方法ではありません。苦戦したり、余計に寝ずにイライラしてしまったりすることもあるでしょう。原因は一概には言えませんが、
- ・性格的な問題(例:神経質である)
- ・不安な気持ちが大きい
- ・体調がよくない
こんなこともあります。なかなかうまくいかないときには、一度かかりつけ医の先生や、育児カウンセラーの人に相談して、1人で抱え込まないようにしましょう。
さいごに
ネントレは初めは赤ちゃんも泣いてしまいますが、成功することで子どももママもぐっすりと眠れるようになります。ネントレをしよう!と決めたら、始める前にある程度のルールと覚悟を決めて挑戦してみてくださいね。
赤ちゃんとママが安心してよい睡眠がとれますように。