出産について

【産婦人科医監修】無痛分娩と和痛分娩、何が違う? それぞれの特徴を解説

2020年12月20日

  • 記事の監修者

丸尾 伸之 先生

レディーバードクリニック 院長

平成13年 大分医科大学卒業、神戸大学医学部附属病院で産婦人科勤務
平成20年 神戸大学大学院で医学博士取得、神戸赤十字病院で勤務
平成27年 淀川キリスト教病院 産婦人科部長
令和4年 大阪西天満でレディーバードクリニックを開業
監修者情報

「無痛分娩」と「和痛分娩」、どちらも出産時の痛みを和らげる方法ですが、具体的に何が違うのでしょうか?

この記事では、無痛分娩と和痛分娩の違いや、それぞれのメリット・デメリット、そして選択する際のポイントについて詳しく解説します。

無痛分娩と和痛分娩とは

無痛分娩=和痛分娩

ほとんどの場合、和痛分娩と無痛分娩は同様な意味で、硬膜外麻酔を使用した分娩のことを指します。

無痛分娩≠和痛分娩

この場合は無痛分娩を硬膜外麻酔を使用した分娩、和痛分娩は静脈麻酔、呼吸法や瞑想、リラクゼーションなど麻酔以外で痛みを取るような分娩のことを言うことがあります。

無痛分娩というと、全く痛みが無いイメージになりますが、最初から最後まで全く痛くないことはほぼないので、無痛分娩ではなく、和痛分娩と表現する施設が多くなっています。

無痛分娩とは

無痛分娩とは、硬膜外麻酔を使用して分娩中の痛みを和らげることをいいます。下半身に麻酔がかかっているため分娩後の縫合の痛みが軽減したり、分娩後の体力の回復が早くなったりもします。

日本でも無痛分娩に対応する産院が増えてきました。

無痛分娩は医療行為にあたります。無痛分娩自体が赤ちゃんに影響を及ぼすということはありませんが、何らかのリスクや合併症を引き起こす可能性もあります。

無痛分娩を希望する場合は、産院を探すときから考え医師に相談するようにしましょう。

和痛分娩とは

無痛分娩=和痛分娩といわれる場合、子宮口が開き始めるまでは陣痛の痛みがあり、分娩進行がすすみはじめてから麻酔を効かせ始めることが多いです。

無痛分娩≠和痛分娩といわれる場合、和痛分娩は麻酔以外で痛みを和らげることを意味します。麻酔以外で痛みを和らげるには、呼吸法、分娩時の体勢、瞑想、リラクゼーションなどがあります。分娩前にイメージトレーニングしたり、ご自身がリラックス出来る方法を考えたりする参考にしてみてくださいね。

座位分娩座った状態で分娩すること
フリースタイル分娩おかあさんの楽な姿勢で分娩すること
ソフロロジー式イメージトレーニングをしたり独自の呼吸でリラックスした状態をとること
ラマーズ式呼吸(特にはく息)を重視してリラックスした状態をとること

出産はおかあさんにとっても他にかえることのない貴重な瞬間です。どのような分娩方法で赤ちゃんを迎えるか、パートナーや医師と相談しながら選択してくださいね。
希望する分娩方法をとれることが一番望ましいですが、おかあさん、赤ちゃんの命・健康を一番に考えた結果、希望とはちがった分娩方法を選択しなければならない場合もあります。早めからパートナーや医師と十分に相談しながら、一番良い方法は何かを考えていきましょう。

分娩方法はいろいろあります。
こちらの記事にもかいていますので、合わせて読んでみてくださいね。

【産婦人科医監修】クリステレル圧迫法とは? 過去現在の分娩法

【産婦人科医監修】帝王切開になる理由とは? どんな時に決断するの?

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  • この記事を書いた人

助産師ゆき

看護師免許
助産師免許
保健師免許

8年間助産師として勤務し、様々な妊産褥婦さんと関わり勉強させていただきました。
その後2020年に第1子を出産し、今までの経験を総動員して育児をしてみたものの上手くいかないことが多々あり、育児の難しさを身に染みて感じました。でもそれ以上に子供は可愛く大変さも吹き飛ぶ日々。現在は育休から復職し、育児の経験を踏まえ、専門的な知識だけではなく、生活で役に立つ情報を伝えられたらいいなと思います。どうぞよろしくお願いします!
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