初めての妊娠。そしてある日突然やってくる「つわり」。最初は何だかわからずに、具合が悪いの? 風邪でも引いたの?と驚くかもしれません。実は、それが「つわり」なのです!
つわりの症状は個人差が大きく、ひどい人もいる一方、まったく感じない人もいます。また、キッチンに行くととたんに気持ちが悪くなってまったく家事ができず、悩んでしまう人もいるでしょう。でも、そんな時こそ無理しないで。自分だけでなく、赤ちゃんにとっても大切なママの体です。休むときは休んで、頑張りすぎないことが大切ですよ。
この記事では、妊婦さんの悩みでもあるつわりを少しでも軽減する方法やおすすめの食事についてご紹介します。
目次
つわりとは?
つわりは、妊娠初期に見られる吐き気、嘔吐、食欲不振などの症状のことをいいます。すべての人に見られるわけではありませんが、おおよそ半数以上つわりの症状が起きるとされます。
アカチャンホンポより
https://www.akachan.jp/mlife/life/1810_01.html
つわりには個人差がある
つわりが全くない人もいれば、「一日中何もできないほど気持ち悪く、しんどかった…。」というつわりがかなりの重症の人もいるので、個人差が大きいことがわかりますね。さらにつわりの症状も人によって色々です。
また、つわりの期間も、人によっては出産の直前まで続く人もいます。「先が見えない…」と苦しむママさんも多いはずです。でも、赤ちゃんが産むまでの間、必ず終わりはやってきます。ですから、つわりがなくなるまで、上手に付き合っていく方法やご自身に合った乗り越え方を見つけて少しでも楽に過ごせるようにしていきましょう!!
つわりのチェックリスト
つわりって実際にどんな症状のことでしょうか?
下記に当てはまる場合は、「つわり」かもしれませんよ。
- 体がだるい
- 吐き気がある
- 匂いが敏感になる
- 味覚が変わった
- あまり眠れなくなった
- 体重が減った
- 胸が張った感じがある
- おりものが増えた
- むくみ
- お腹が痛む、張る
- 食欲がなくなる
- 胸焼けがする
つわりの原因は?
つわりの原因は、はっきりとはまだわかっていませんが、妊娠したことでホルモンバランスが崩れ、その変化に体が適応できないから起こるのではないかとされています。また、原因はひとつだけでなく、いろんな要因が複雑に絡み合って起こるため、さまざまな症状が出るといわれています。
つわりはいつからいつまで続く?
つわりは早ければ妊娠5週頃から出てくるといわれています。妊娠8週~11週目くらいにピークを迎え、妊娠16週頃には治まるケースが多いようです。つわりの時期や症状などは個人差がとても大きく本当に人によって、変わってくるんですね。
当時は、「終わりが見えない」「いつまで続くのかな」と不安に押しつぶされそうでしたが、終わってみると、「終わりはやってくるよ。だから頑張って乗り越えて!」と言えるようになります。
「頑張りすぎないで、でも頑張って乗り越えて!!」
つわりの種類は5タイプ
つわりの症状というと、気分が悪くなって吐いてしまう「吐きづわり」を思い浮かべる人も多いかもしれません。しかし実は、つわりには様々な症状があり、以下の5タイプに分けられます。
- 吐きづわり
- 匂いづわり
- 食べづわり
- 眠りづわり
- よだれづわり
具体的な症状を紹介しますので、5タイプを詳しく見ていきましょう。つわりの症状の出方や時期には、個人差があるので、自分の症状をあてはめてチェックしてみましょう。
吐きづわり
つわりというとまずイメージするのがこのタイプですよね。「吐きづわり」は吐き気が強く、何を食べても吐いてしまうつわりです。想像するだけでも辛い…。ひどいときは水を飲んでも吐いてしまうこともあり、脱水を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。
食べづわり
いつも何か食べていないと気持ちが悪くなってしまうのが「食べづわり」。お腹が空いてくるととたんに気持ちが悪くなってくるので空腹時間を減らし、食事を何回かに分けて取るようにしないといけません。本能のまま食べてしまうと、妊娠太りなんて言って、体重オーバーになってしまうのですが、とにかく食べないと気持ち悪いんです。
匂いづわり
特定のものや決まった場所のにおいで気分が悪くなることを「匂いづわり」と言います。ものや場所のほか、動物などの匂いによっても引き起こされることがあります。例えば、お米の炊き上がる匂い、煮物の匂い、香水、ペットの犬の匂いなど、これも人によって様々。映画やドラマでもよく見られる代表的なものが炊きたてのごはんですね。さらにお風呂の湯気で気持ちが悪くなる人もいます。
眠りづわり
「眠りづわり」とはどれだけ寝ても寝足りなく、強い眠気に襲われます。何をしていてもとにかく眠い。それに伴って、だるさや体が重く感じて何をするにもやる気が起きない、だるい、そんな症状があります。眠気といっしょに吐き気を伴うこともあり、Wパンチで苦しまれる人もいます(泣)
よだれづわり
これはあまり聞いたことがない方も多いかもしれませんが、つわりの種類に「よだれづわり」というものもあります。症状としては、よだれがたくさん出て、口に溜まってしまうと気持ちが悪くなるのが「よだれづわり」。口の中がネバネバする、よだれを飲み込むのが気持ち悪いといった状態で、こまめによだれを出したり、歯磨きをしたり、こまめに水を飲んだりすることでだいぶ軽減されます。
【症状別】つわりを軽減するコツ
つわり症状によって軽減するコツは異なります。症状別のそれぞれの軽減するコツを見ていきましょう。
吐きづわりの軽減
吐きつわりで1日中ムカムカするのは、つらいものです。とにかく、「食べられるときに、食べられるものを食べる」が基本。タイミングを見計らって、なんでも良いので”食べる”ことが大切です。
何度も吐いてしまう場合には、脱水症が心配ですね。お水だけでなく、スポーツドリンクなどこまめな水分補給を心がけて。
喉ごしの良いゼリー、野菜スープ、炭酸水のほか、クエン酸が多いレモン、梅干しは胃腸の働きを活発化してくれます。また、一度に食べると吐き気を誘発するので、少しずつ分けて食べるのも手です。食べられそうなものは、多めにストックをしておくと便利ですよ。
食べづわりの軽減
食べづわりの特徴は、お腹が空くとムカムカしてくるので、いつも何かを食べていないと落ち着きません。だからと言って食べたいものを食べてしまうとあっという間にカロリーオーバー。食べづわりは妊娠太りの原因の一つ。「赤ちゃんは3キロしかないのに、どうして10キロも太ったの?」と担当医に怒られてしまうことになります。
空腹を避けるた目のコツは食事を何回かに分けて食べること。1回の食事を少し減らして、回数を増やすことで、満足感があるし、ドカ食いも防ぎます。また、朝起きたとき、夜中に目覚めたときにもすぐに食べられるよう低カロリーのゼリー、クッキー、ガム、グミなどを枕元に置いておくと便利です。くれぐれも食べ過ぎには注意ですよ?
匂いづわりの軽減
匂いづわりで気持ち悪い時は、お風呂の湯気、炊きたてのご飯の匂い、スーパーの食品売り場、電車の中の匂いなど気分が悪くなる匂いはできる範囲で避けましょう。とは言っても、高い確率で出くわす場面は必ずありますよね。そんな時は、
- こまめに換気をしたり外の空気を吸う
- ハッカや柑橘系のアロマオイルといった好きだと感じる匂いを常に持って歩く
- マスクをする
のもおすすめです。妊娠初期には使用できないアロマもあるので注意してくださいね。
料理するときの匂いが辛い時は、家族に作ってもらう、テイクアウトで乗り切るのも◎。温かい食べ物は匂いが強いので、たとえばごはんは冷たくしてから食べるなども手です。いろいろと試してみましょう。
眠りづわりの軽減
眠りづわりは、寝たいだけ寝る!これに限ります。寝るしかないんですね!
家事などは無理をせず、だるくなったらすぐ横になるようにしましょう。とは言っても、子どもがいたりお仕事があると、寝てばかりいられない方もいるかもしれません。
子どもがいるママさんは、
- 子供と一緒にお昼寝をする
- 周りの人に見てもらって休む
- 託児所等の福祉施設を利用する
お仕事があるママさんは
- 上司に予め伝えて、しんどい時は休息を取らせてもらう
- 在宅ワークができるのであれば依頼する
- お昼休みだけでも横になる
- 家事はできるだけ楽に済ませる
こんな工夫で睡眠時間、横になれる時間を少しでも確保してくださいね。また、車を運転する人は急な眠気に襲われることもあるので、気をつけましょうね。
よだれづわりの軽減
口の中によだれがたまって気分が悪くなるよだれづわりは、唾液を溜めないようにこまめに吐き出します。外出先ではタオルや空のペットボトルを持ち歩いて出すのも手。歯磨き、水を飲む、うがいをするのも効果があります。また、アメやガムで口の中をスッキリさせることもできます。
つわり時におすすめの食べ物
つわり時は何を食べても気持ちが悪くなってしまうものですが、ママにとっても、日々成長する赤ちゃんにとっても栄養や水分は不可欠。少しでも食べ物を口にし、何とか食べられるものを見つけよう!
バランス良く栄養を摂レルのが理想ですが、吐き気がひどければそうもいきません。妊娠前に好きだった食べ物が全然食べられない、そんなこともあります。
つわりの食事は消化のいいもの、体が受け付けるものを選んで食べるようにしましょう。
食べたいと思ったら、まずは口にしてみるのも手。
つわり中は、どうしても吐いてしまうため、せっかく摂った栄養や水分が失われてしまう恐れがあります。気持ちが悪くて食べる気も失せてしまうでしょうが、少しでもいいから食べ物を口にすることが大切です。
食べやすい野菜やフルーツ、ゼリー状の栄養補助食品、つるんと入る豆腐やそうめんなどは、つわり中でも食べやすいと感じる人は多くいます。ぜひ、試してみてください。
つわりがひどくても食べられた!おすすめ食べ物
【主食】
- そうめん
- パン
- おにぎり
【タンパク質】
- 豆腐
【野菜】
- トマト
【果物】
- りんご
- みかん
- いちご
- レモン
【乳製品】
- アイスクリーム
【飲み物】
- 炭酸飲料
- 水
【その他】
- フライドポテト
- 酢の物
- ゼリー
- 梅干し
注意※つわり時に避けた方がよい食べ物
つわりの症状を悪化させてしまう可能性もあるので、避けたい食べ物もあります。妊娠前は大丈夫だった食べ物でも妊娠中は免疫が低下しているので注意が必要です。特に以下の3つには気を付けましょう。
- 辛すぎるもの
- アルコール
- 生もの
辛すぎるもの
辛すぎるものを食べ過ぎてしまうと胃痛や下痢など引き起こしてしまうことがあります。少しなら問題はないけれど、食べ過ぎには注意です。
アルコール
アルコールは、胎盤を通して赤ちゃんにも影響を与えてしまいます。飲酒すると早産などのリスクも高まるので、妊娠中はアルコールは飲まないようにしましょう。「少しだけ」は禁物です。出産して授乳が終わった後の楽しみにとっておきましょう!どうしても、という場合には、ノンアルコールで気分を楽しんで。
生もの
美味しい生もの、刺身や生にくなどには寄生虫が付いているのは知っていますか?妊娠中は免疫力が下がって食中毒を起こすリスクがあるので、食べないようにしましょう。
チャンス♪つわりがまったくない時は
つわりがひどい人がいる一方で、つわりがまったくないという人もいます。つわり症状が出るのが約8割で、つわりがない人は約2割。つわりがないと何だか拍子抜けしてしまう人もいるでしょうし、だいじょうぶなの? と逆に心配してしまう人もいることでしょう。
また、つわりは「気持ちが悪くなって吐くこと」だけではありません。だるい、眠い、偏食、頭痛といった症状もつわり症状です。ですから、ひょっとしたら気がついていないだけということもあります。また、これから出るということもあります。さらに振り返ってみた時、あれがつわりだったのかも…ということもあります。
「つわりがないから流産?」と心配してしまう人もいるかもしれません。つわりがない=流産ではありません。検診で異常がなければ心配ありませんので安心してくださいね。
つわりで病院に行った方が良い症状
一般的にはつわりは妊娠16週頃には収まるといわれています。しかし、中にはつわりが重症化し、脱水症状を起こしてしまう人もいます。
- 1日に何度も吐いてしまう
- 水分が摂れない
- トイレに行く回数が少ない
- 体のだるさが取れない
- 体重減少
上記のような症状があてはまる時は、かかりつけの産科を受診するようにしましょう。つわりが重症化することを「妊娠悪阻」(にんしんおそ)といいます。何だか並んでいる漢字を見ただけで怖い感じがする「妊娠悪阻」ですが、起こる確率は0.5%前後といわれています。
初めての妊娠だとつわりと妊娠悪阻の違いがイマイチわからないものです。5%以上の体重減少や脱水症状がある場合は念のため早めに診てもらうようにしましょう。
まとめ
つわりがある時期は、よく吐いてしまうこともあるでしょう。吐いてしんどい、何もしたくない・・という気持ちになってしまいがちですが、「食べられるものを食べたいときに食べる」ことがとても大切です。
つわりはつらいけれど、赤ちゃんがすくすくと育っている証拠!つわりがひどい時は、体を休ませることを大切にしてくださいね。そして、無理せず、できる限りリラックスして毎日を過ごしましょう。