赤ちゃんの食事といえば「ミルク」ですが、1回あたり・1日あたりで目安となる授乳量はどれくらいになるのか気になりますよね。
母乳をあげる時間になると授乳が必要になりますが、生後間もない赤ちゃんは自分で授乳量をコントロールできませんので、
・必要量をあげられているのか
・必要以上に飲んでいないか
不安になるママさんも多いもの。
そこで今回は、新生児のミルク量の適量や計算の仕方について解説します。
目次
月齢別のミルクの適量と回数
また、授乳の適した回数についても、月齢によって異なりますので、最適な授乳量と授乳回数の計算方法について知っておくと役立ちます☺️
生後0日~生後14日
この時期の新生児のミルク量は授乳1回あたり
- ・0日目は10ml
- ・1日目は20ml
と、1日ごとに10mlずつ増やしていき、1日あたりで3時間おきに合計7~8回のタイミングで授乳をするのがベストです。
生後1週間~2週間については、
1回あたりの授乳量は80mlで1日合計7回が目安、この期間中はあまり段階的に授乳量を増やす必要はありません。
生後間もなくのタイミングであれば、産院で出産した場合は看護師からのアドバイスをよく聞いて授乳を行うようにしてくださいね。
産院から退院後は入院中ほど気軽に看護師のサポートを受けにくくなってしまいますので、必要な情報はきちんと質問しておくことがおすすめ☝️
生後2週間~生後1ヶ月
この時期になった赤ちゃんでは、
3時間ごとに1回あたり80 ml~120ml、1日合計で7~8回の授乳が平均的な条件となります。
この時期の赤ちゃんは体重が1日につき約20~50gずつ増えることになりますので、増加する体重も目安に入れてミルクをあげるようにすると良いでしょう。
新生児の飲むミルクの量は
- ・完全ミルク
- ・完全母乳
- ・混合育児
で大きく変わることはありませんが、完全母乳の場合は赤ちゃんが飲みたいだけ与えて、完全ミルクの場合はミルク缶に記載されている分量を目安にしてください。
場合によってはミルクをあげすぎてしまうこともありますが、「あげすぎ」「足りない」は赤ちゃんの様子を確認することで把握できるケースも多いので、詳しくは後ほど解説しますね♪
生後1ヶ月~生後2ヶ月
この時期の赤ちゃんであれば、3~4時間ごとに1回120ml~160mlを目安に、1日あたり合計で6~7回が目安となります。
今までの時期と比べると、1日あたりの授乳量は増えますが、1日あたりの授乳回数は少しずつ減少する傾向にあるんです。
また、今までの段階の赤ちゃんと比較すると、この頃から赤ちゃんはミルクを飲むことに慣れてきます。
1回あたりの授乳量も増えてミルクを飲むスピードも早くなりますが、ママさん側が焦ることなく、ゆっくりと飲ませることを心がけてくださいね。
生後3ヶ月~生後4ヶ月
この時期の赤ちゃんになると、4時間おきに1回180ml~200ml、1日あたり約5回が目安となります。
今まで以上に1回あたりで飲むミルクの量は多くなり、1日あたりの授乳回数は少なくなっていきます。
この頃になると赤ちゃんは首がすわり、早い子だと寝返りをすることもあって、今までのような寝ているばかりの赤ちゃんよりも少しずつ活動的になってきます。
そのため、この時期になって飲むミルクの量が急激に増加する赤ちゃんもいるんですが、適切なミルクの量にはどうしても個人差があるんです。
もし、ミルクが足りなくて泣いている場合は、少しだけ増やしてあげてくださいね。
増やし方としては急に量を増やしすぎると赤ちゃんが吐き戻してしまう可能性がありますので、増やすタイミングには注意が必要で、まずは1回につき10ml~20mlずつくらいから様子をみてみましょう。
生後5ヶ月~生後6ヶ月
この時期になると、4時間おきに1回200 ml~220ml、1日あたり約5回の授乳回数が目安となります。
この時期から「離乳食」がスタートしますが、まだまだ赤ちゃんの栄養の大部分はミルクからの摂取となりますので、しっかりとミルクを飲ませてあげてくださいね。
ここから赤ちゃんが1歳になるあたりまでに徐々に離乳食の割合が増えてきますが、赤ちゃんの成長に伴って必要な食事量も増えてきますので、赤ちゃんが欲しがる分だけミルクもあげることが重要なポイントです。
1歳になるころには離乳食の割合が大きくなり、赤ちゃんによってはミルクを欲しがらなくなるケースもあります。
この辺りはやはり個人差の影響が大きいので、同い年の他の赤ちゃんと比べ過ぎずに、お子さんの成長に合わせてミルクの量を調整してあげてくださいね😊
ミルクが少ない/多い場合の赤ちゃんの様子
上記で説明したミルクの量は、あくまでも「平均的な量」でしかありません。
前述のとおり、最適なミルクの量にはどうしても「個人差」の影響が大きいため、最適な量だと思って飲ませてみたら実は足りなくて夜泣きしてしまったというケースも、決して珍しくないんです。
言葉を発することのできない赤ちゃんは、食事量の過不足を言葉で伝えることが出来ません…。
そのため、ママさん・パパさんが赤ちゃんの様子からミルク量の過不足を把握し、適量を把握することが大切❣️
ミルクの量が少ない場合
飲んでいるミルクの量が、その赤ちゃんにとっての適量よりも少ない場合だと、以下のような様子が見られることがあります。
- ・体重が予想よりも増えていない
- ・おしっこやうんちの量が少ない
- ・機嫌が悪い、夜泣きが多い
- ・赤ちゃんがムチムチしていない
とくに「体重」と「排泄の量・回数」は、数値で表せる分だけママさん・パパさんにとってわかりやすい目安になるでしょう。
新生児にとって、離乳食が始まるまではミルクは唯一の食事であり、栄養源でもあります。
そのため、与えているミルクの量が適量よりも少ない場合だと、思ったほど体重が増えませんし、おしっこやうんちの量・回数も想定よりも少なくなってしまうでしょう。
とくにおしっこの量や回数が少ない場合だと水分不足が疑われますので、ミルクの量を少しずつ増やしてみてください。
前述のとおり、急激に増やしすぎると吐き戻しや体調不良の原因になりかねませんので、1回あたり10ml~20mlを目安にして、ミルクをあげる量を増やしてみましょう。
少し増やしても上記の兆候がまだ見られる場合であれば、もう少しずつ増やしてみるか、医療機関に相談してみてください。
ミルクの量が多い場合
飲んでいるミルクの量が、その赤ちゃんにとっての適量よりも多い場合だと、以下のような様子が見られることがあります。
- ・体重の増え方が想定よりも激しい
- ・ミルクを吐き戻すことが多い
- ・ミルクを飲んですぐにお腹に向かって足を引き寄せる仕草をする
- ・おしっこやうんちの量が多い
こちらのケースでは体重や排泄物の量をチェックすることも重要ですが、「吐き戻し」など赤ちゃんの仕草・様子からミルクが多いのかな?と疑ってみることも重要です。
新生児はミルクを与えるだけ飲んでしまうことも多いため、とくに「母乳とミルクの混合育児」の場合だとミルクを飲みすぎることが珍しくありません。
ミルクが足りていないとママさんが不安に感じてミルクを多めに与えたり、赤ちゃんが泣く原因が空腹であると判断して必要以上にミルクを与えてしまうことも💦
自分の母乳が良く出るようになってきているということに気づかず、赤ちゃんにミルクをあげると吐き戻すこともありました💦
対応策としては
- ・母乳、ミルクをあげる時間
- ・排泄
- ・睡眠
などをメモしておくことを行っていました。赤ちゃんの様子がわかりやすくなりますのでおすすめ♪
母乳やミルクをあげる時間の目安も見えるので次は何時ごろ何をすればいいのかも把握しやすくなりますよ。
赤ちゃんはおなかいっぱいなのにミルクを飲もうとするのか、赤ちゃんには「吸てつ反射」といって、口の中に入ったものに吸いつく生理的反射によって、お腹が空いていなくても反射的にミルクを飲んでしまうんです。
そのため、赤ちゃんの様子を見ながらミルクの多い少ないを判断していきましょう✨
ミルクをあげる際の注意点
「よく食べ、よく寝る」ことが赤ちゃんの成長にとって重要なこと。
だからといって赤ちゃんが欲しがるだけミルクを与えすぎることが必ずしも正しいことではないのもポイントです😌
新生児はミルクを与えるだけで飲んでしまう
前述のとおり、新生児はミルクを与えるだけで、空腹というわけでもないのにミルクを飲んでしまうことがあります。
赤ちゃんの「吸てつ反応」は、反射行動の一種であるため、本人の空腹・満腹の意思とは関係なく母乳やミルクを吸い込んでしまうんです。
泣いていても空腹が原因ではない可能性がある
とくに「夜泣き」の原因として、赤ちゃんが空腹であると考えるママさん・パパさんは少なくありません。
新生児ともなると胃が小さいので1回につき多くのミルクを飲み込むことができず、すぐに空腹になってしまうので夜間であっても容赦なく空腹を感じて夜泣きしてしまうんです。
ですが、夜に起きて夜泣きをしてしまう原因は、何も空腹を感じているからとは限りません。
たとえば、以下のような原因が考えられます。
- ・おむつが汚れている、または蒸れている
- ・部屋が明るすぎる、または暑すぎるか寒すぎる
- ・体調不良を訴えている
- ・興奮状態にある
- ・とくに理由はない(構ってほしいだけ)
このように、赤ちゃんの夜泣きにはさまざまな原因があります。
つまり、夜泣きだ!と思ってミルクを飲ませたとしても、それが本当に空腹を解消している状況であるかどうかというのは、パッと見ではわかりません💦
ひょっとしたら、満腹なのに夜泣きして、必要以上にミルクを与えていることもなきにしもあらずなのです。(難しいですよね…😭)
適量を把握してミルクのあげすぎに注意するべし
赤ちゃんは自分の言葉で「飲みすぎ」「足りない」をママさん・パパさんに対して伝えることができず、自分の意志とは関係なくミルクを飲んでしまうこともあります。
そんな条件下において赤ちゃんにとっての適量を維持してあげるためには、ママさん・パパさんがきちんとお子さんのミルクの適量を把握して、ミルク量をコントロールしてあげることが重要ですね!
母乳とミルクでは体重の違いは発生する?
最後に、「ママさんの母乳」と「人工ミルク」で、体重の変化に違いが発生するのかどうかについて解説します。
母乳とミルクのカロリーの違い
体重変化の大きな要因として「カロリー」が挙げられますが、母乳と人工ミルクで単位当たりのカロリー量に大きな違いはありません。
つまり、母乳とミルクのカロリー量の違いによって、どちらのほうが赤ちゃんが太りやすいかどうかといった健康リスクに違いはないということなんです。
(母乳神話も聞くことがありますが、あまり気にしなくても大丈夫ですよ😌)
大きな違いは「タンパク質の含有量」にある
母乳と人工ミルクの大きな違いとしては「タンパク質」の含有量が挙げられます。
母乳は100kclあたり1.7gしか含まれないのに対して、人工ミルクの場合は100kcalあたり2.2~2.4gのタンパク質が含まれているんです。
母乳育児の赤ちゃんのほうが、将来肥満になりにくいという論文がありますが、それに対して否定的な研究結果もあって結論はまだ出ていません。
「ミルクのほうが太る」というよりも「ミルクをあげすぎた方が太る」リスクが高いといえるでしょう。
まとめ
赤ちゃん自身でコントロールすることの難しいミルクの量は、ママさん・パパさんが適量を計算、赤ちゃんの成長に合わせてミルク量を適量に調節していくことが大切です❣️
ミルクの適量の計算は個人差の影響もあってなかなか難しいことではありますが、赤ちゃんの様子をチェックしつつ授乳していきましょう。
初めは戸惑うかもしれませんが段々と慣れてきますよ😊困った時は、医師や助産師さんに相談してみて!