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【助産師監修】妊娠後期の下痢・腹痛の原因と対処法4選

妊娠後期の下痢や腹痛の原因と対策

妊娠後期になると、ママさんにはさまざまな症状が出てくるものですが、その1つに「下痢・腹痛」といったお腹の症状が出ることがあります。下痢や腹痛が続いてしまうと、お腹の中の赤ちゃんにも影響ができるのではないかと、妊婦さんにとっては大きな心配事になってしまうでしょう。

 

ここでは、妊娠後期に下痢や腹痛の症状が出る原因と対策について解説します。すでに下痢や腹痛に悩んでいるママさんや、これから妊娠後期を迎えようとしているママさんにとって役立つ情報を盛り込んでいますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。

 

妊娠後期の下痢・腹痛の原因

妊娠後期の下痢・腹痛の原因

妊娠後期に下痢や腹痛などの症状が出る理由としては、主に以下のような原因が考えられます。

 

ホルモンバランスの影響

妊娠後期に入ると、ママさんの身体は出産に向けて本格的に準備を始め、その一環として「女性ホルモン」の分泌量を増やします。この増やされたホルモンの中には、腸の働きを良くするものがあり、その影響が原因で下痢や腹痛の症状をもたらしているのです。

 

多くの場合、その下痢・腹痛は急性症状であり、軽度のものであれば妊娠に影響を与える心配はありません。積極的に医療機関で治療をする必要もなく、自然に治ることが多いです。ただし、下痢や腹痛があった後は消化の良い食事や脱水を防ぐためのこまめな水分補給を心がけましょうね。

 

ウイルスや細菌の感染症

妊娠中は抵抗力が低下してしまうため、妊娠前よりもウイルスや細菌による感染症にかかりやすい状態になっています。食中毒や胃腸炎なども含まれるため、下痢や腹痛といった症状をもたらすのです。

 

頻度は非常に稀ではあるのですが、「カンピロバクター」や「リステリア」などに感染してしまうと、新生児髄膜炎や胎児敗血症などの原因となることもあります。感染が必ずしも妊娠に影響を及ぼすわけではないのですが、1日に10回以上も下痢をしてしまったり、下痢や腹痛が長期間続くような場合は、早めに医療機関を受診してくださいね。

 

薬剤の服用による影響

もし、産婦人科などで何らかの薬剤を医師から処方されて服用している場合、その薬剤が下痢や腹痛の原因になっている可能性があります。妊婦さんに限った話ではありませんが、「抗生物質」や「鉄剤」を服用すると、その副作用として下痢や腹痛を引き起こしてしまうことがあるのです。

 

妊娠中は血流量の増加の影響で貧血になるママさんも多く、産婦人科で鉄剤を処方されている方も少なくありません。もし、下痢の症状が辛い場合には、産婦人科の医師や助産師さんに症状のことを相談してみることをおすすめします。

 

ストレスの影響

妊娠後期には、体調の変化や出産を控えていることなど、さまざまな要因によってママさんは「ストレス」を溜めこんでしまいます。妊娠中に限った話ではありませんが、ストレスが溜まると胃腸の動きが過剰になってしまい、それが原因で下痢や腹痛の症状を引き起こす可能性があるのです。

 

妊娠後期ともなると、妊娠前よりもストレスの原因が増えやすく、しかもストレスを発散できる方法が限られてしまうのが厄介です。さらに、ストレスを原因として発症した症状が原因となってさらにストレスを溜めるという悪循環が生まれやすいのも厄介ですね。

 

大きくなった子宮の影響

妊娠後期になると、子宮が大きくなってさまざまな臓器を圧迫します。圧迫される臓器の中には胃腸も含まれているため、消化器官が圧迫されることによって消化不良を起こしてしまい、それが原因で下痢や腹痛の症状を引き起こしてしまいます。

 

大きくなった子宮による影響はさまざまであり、たとえば下半身のむくみを生じたり、体型が大きく変化することによって腰や背中の痛みをもたらすケースもあります。妊娠後期ともなればその影響はとくに出やすくなっており、さまざまな症状に対して適切な対策を講じることが重要になります。

 

食事の変化の影響

これも妊娠中に限った話ではありませんが、「食べ物」が変化したことによる影響で下痢や腹痛の症状が出ているケースも考えられます。妊娠中は特定の食べ物しか受け付けなくなったり、そもそも食べることすらまともにできなくなってしまったりと、食事に関してさまざまな制限を課せられるママさんは少なくありません。

 

食べられる物を食べるしかないので、たとえば口当たりの良いゼリーやアイスクリームばかりを口にしてしまい、その結果として下痢になってしまうママさんもいます。また、つわりによって脂っこいものや味の濃いものしか食べられないというママさんもいて、刺激の強い食べ物によって下痢を引き起こしているケースも珍しくありません。

 

 

妊娠後期に下痢・腹痛が出て赤ちゃんに影響は?

妊娠後期に下痢・腹痛が出て赤ちゃんに影響は?

妊娠後期という、出産まであまり期間のない状態での下痢や腹痛の症状は「お腹の中の赤ちゃんに影響するのでは?」と不安になってしまうママさんも多いでしょう。確かに、妊娠中に出てくる症状の中には、放置しているとお腹なお中の赤ちゃんに対して何らかの悪影響が及んでしまうケースも少なくありませんので、そういった症状が見られる場合には早めに医療機関を受診して適切な処置を施す必要がある点に注意が必要ではあります。

 

では「妊娠後期の下痢・腹痛」の場合であればどうなのでしょうか?

 

急性の一時的なものであれば心配ない

下痢や腹痛が、急性で一時的なものであり、数日で症状が治まるようであれば基本的に問題ないといえるでしょう。もちろん、下痢対策をしっかりとして体調を整えることは必要ではありますが、急に医療機関を受診して治療を受けなければならないような事態ではないといえます。安心して安静にし、症状が落ち着くのを待ってください。

 

下痢が長引くようであれば医療機関を受診

もし、下痢や腹痛の症状が長く続いたり、それ以外にも何らかの症状が併発しているようであれば、心配な状態である可能性が高いため、早めに医療機関を受診することをおすすめします。また、1日に何回も下痢が発生するような場合も、感染症の疑いが強くなりますので、できるだけ早めに医療機関を受診して、適切な治療を受ける必要があるといえるでしょう。

 

妊娠後期に下痢・腹痛が出た際のNG行動

妊娠後期に下痢・腹痛が出た際のNG行動

妊娠後期の下痢や腹痛の症状が出ている場合、以下のような行動を避けるように注意が必要です。

 

下手に市販薬の力を頼ること

下痢や腹痛の症状をすぐに治したいからといって、ママさんが自己判断で市販薬や保管薬を飲んで治そうとすることは危険です。たとえば、下痢の原因が食中毒や感染症であった場合、飲んだ薬によっては原因菌が体外にしっかりと排出されず、下痢や腹痛の症状が悪化してしまう可能性もあります。

 

また、すでに何らかの薬を医師から処方されている場合だと、その処方薬が市販薬と相性が悪いケースもあります、飲み合わせの悪い薬を飲んでしまうと副作用が強く出てしまう可能性があり、余計に体調が悪くなってしまうリスクがあるので注意してくださいね。

 

脱水対策をしないこと

下痢に悩んでいるママさんは「脱水症状」に十分な注意が必要になります。下痢によって大量の水分が体の外に出てしまいますので、とくに下痢を何度もしている場合だとその分だけ多くの水分が体外に排出されてしまうのです。

 

妊娠後期になれば、大量の血液をもってして赤ちゃんに対して栄養などを送り込まなければなりません。脱水状態を回避する方法は簡単で、下痢をしたらその分だけ水などを飲んで水分補給をすればOKです。

 

冷たい水で脱水対策をすること

ママさんが下痢をしたら脱水症状対策として飲水が必要になりますが、「何を飲むか?」という点には十分な注意が必要です。とくに夏場だと冷たい飲料水でのどを潤したいでしょうが、冷たい飲み物や炭酸水などは消化器官に刺激を与えてしまい、下痢の症状を悪化させてしまう恐れがあります。

 

下痢の際の脱水症状対策としては、常温の水や白湯、体に吸収されやすい「経口補水液」がおすすめです。飲み物の好みはママさんごとに異なるでしょうが、早く下痢の症状を治したいのであれば下痢を誘発するような飲み物は避けてくださいね。

 

妊娠後期に下痢・腹痛が出た際のお薬の扱い

妊娠後期に下痢・腹痛が出た際のお薬の扱い

妊娠後期の下痢・腹痛対策として「整腸薬」を使用するという方法もあります。医薬品を正しく使うことによって、つらい症状でも通常よりも早く治すことができ、出産に控えることができるでしょう。

 

ですが、前述のとおり「市販薬」をママさんの自己判断で服用することは避けてください。市販されている胃腸薬などの医薬品の中には、妊娠後期のママさんとは相性の良くないものも含まれています。また、そもそも整腸薬など消化器官関係のお薬で治せる症状ではない可能性もあるでしょう。

 

そのため、つらい下痢・腹痛の症状が続く場合は、医療機関を受診して適切なお薬を処方してもらうのが一番です。「医師に処方してもらった」という安心感がストレスを緩和する効果も期待できます。

 

妊娠後期の下痢・腹痛の対処法

妊娠後期の下痢・腹痛の対処法

妊娠後期のつらい下痢や腹痛の症状は、適切に対処することで症状を改善できる可能性があります。

 

身体を冷やさない

妊娠後期には身体を冷やさないことを意識して、特にお腹はしっかりと暖めて過ごしてください。転倒や温度、水分補給に注意しながら入浴をするのも良く、身体を温め過ぎない半身浴もおすすめです。

 

身体が冷えてしまう場所への移動は、しっかりと防寒着を着こんで身体が冷えてしまわないように注意しましょう。夏場でもスーパーなど冷房が効きすぎている場所には、1枚追加で着込めるようにして冷えを回避することがおすすめです。

 

食べ物に注意する

妊娠後期には消化の悪い食事や、火の通りが不十分な食事にも注意しましょう。味の濃いものや辛いものも、胃腸を刺激して下痢の原因になりますので、とくに下痢の兆候が見られるタイミングでは食べるのを控えてください。

 

冷たい食べ物や飲み物も、下痢の原因になる可能性が高いので避けたいところです。夏場は冷たいものが欲しいところではありますが、下痢の兆候が見られるタイミングでは我慢して、消化に良い温度の食べ物を中心に食生活を組み立ててくださいね。

 

ストレスを溜めこまない

妊娠後期には、万病のもとであるストレスは少しでも日常的に発散して、溜めこまないようにすることが重要です。激しい運動や飲酒・喫煙等はNGですが、軽い運動や音楽鑑賞など、身体に負担のかからない方法であれば問題ありません。

 

お薬は医師に相談してから服用する

胃腸薬などで下痢を解消したいと思うママさんは多いですが、妊娠中の市販薬の服用はリスクを伴います。何らかのお薬を服用したい場合は担当医に相談して飲んでも良いかどうか確認し、必要に応じてお薬を処方してもらってください。

 

 

医療機関を受診した方が良いケースとは?

医療機関を受診した方が良いケースとは?

妊娠後期の下痢・腹痛の症状は、日常生活の改善で症状を解消できる可能性がありますが、以下のような状態の場合は早めに医療機関を受診することをおすすめします。

 

嘔吐や発熱があるとき

下痢や腹痛の症状と一緒に、嘔吐や発熱などの症状が現れている場合は、ウイルス性腸炎や食中毒、消化器疾患などの可能性があります。下痢や嘔吐が続いても症状が改善しない場合は、早めに受診する必要があります。

 

これらの原因となっている疾患は、お腹の中の赤ちゃんにも悪影響を及ぼす可能性があります。無事に出産を迎えるためにも、上記のような症状が見られたら早めに医療機関を受診することをおすすめします。

 

下痢の症状がひどい、または便に血が混ざっている

下痢の症状がひどい場合や10日以上も下痢が続く場合、または下痢に血液が混ざっているような場合も、早めの受診が必要になります。たとえば「甲状腺機能亢進症」という病気も下痢の症状をもたらしますが、妊娠中毒症や流産・早産が起こりやすくなってしまうため、早めに医療機関を受診する必要があるので注意しましょう。

 

性器からの出血があるとき

下痢の症状の他に、性器から出血が見られる場合には、できるだけ早めに医療機関に連絡し、受診してください。切迫流早産の可能性があり、これを放置すると流産・早産してしまう危険性がありますので、早急に受診する必要があります。

 

 

まとめ

妊娠後期の下痢や腹痛は、場合によってはお腹の中の赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。自覚症状をしっかりと把握して、医療機関を受診するべきかどうかを的確に判断してください。そして、必要な場合は早めに医療機関を受診して、適切な治療を受けて症状を改善してくださいね。

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  • この記事を書いた人

助産師ゆき

看護師免許
助産師免許
保健師免許

8年間助産師として勤務し、様々な妊産褥婦さんと関わり勉強させていただきました。
その後2020年に第1子を出産し、今までの経験を総動員して育児をしてみたものの上手くいかないことが多々あり、育児の難しさを身に染みて感じました。でもそれ以上に子供は可愛く大変さも吹き飛ぶ日々。現在は育休から復職し、育児の経験を踏まえ、専門的な知識だけではなく、生活で役に立つ情報を伝えられたらいいなと思います。どうぞよろしくお願いします!
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