妊娠中のつらい悪阻(おそ)・つわり。「(吐きつわり)何を食べても吐いてしまって気持ち悪い・・。」、「食べつわりで永遠に食欲が止まらない・・。」と悩んでいるそこのママへ。(本当に辛いですよね)
少しでも悪阻・つわりがおさまる食べ物を知りたいですよね。今日は症状別に、悪阻・つわりのときにおすすめの食べ物をご紹介します。
買いに行きやすいコンビニでも買える食べ物についてもまとめてみましたので、つわりに悩まれている妊婦さんは是非ご覧ください!
目次
悪阻について
まずは、そもそも悪阻(おそ)・つわりと呼ばれる症状が、どのような原因や症状をもたらすのかについてみていきましょう。
悪阻(おそ)とは何か?
悪阻(おそ)とは、妊娠初期ごろから発症する食欲不振や吐き気などの症状であり、食事や水分を普段通りに摂取することができません。
そのため、栄養代謝障害や脱水などの弊害を引き起こしている状態でもあります。
悪阻は「つわり」とも呼ばれており、妊婦さんにつわりがおきること自体は生理現象でもあるのですが、悪阻がひどくなって「重症悪阻」という急激な体重減少・脱水症状などの重い症状がみられると、入院管理が必要になるケースもあります。
悪阻は妊娠したことに伴う生理的な変化であり、全妊婦の50~80%と多くの妊婦さんにみられる症状です。つわりの症状には個人差がありますが、多いのは早朝や空腹時に強い症状が出るとされています。
通常は妊娠12~16週目ごろまでに自然につわりの症状が治まるのですが、これにも個人差が大きく、一度悪阻の症状がなくなっても妊娠後期にまたつわりの症状が出ることがあります(後期悪阻)。
心配になるママさんも多いと思うのですが、悪阻の症状の有無(重さ)と、胎児の状態には明確な関係はないので、つわりがひどいからと言って赤ちゃんの体調が良くないのでは?と心配しないでくださいね。
悪阻の原因
悪阻の明確な仕組みは、まだよく分かっていません。
現在では、女性ホルモンのバランスが変化したことが、消化器官等に影響を与えていることが、悪阻の原因ではないかとされています。
また、妊娠したことによる精神的な変化や、ビタミン不足なども悪阻の原因ではないかとも言われています。
原因が解明されていないということは、これといった予防法がないということです。
妊婦さんの半数以上が悪阻を経験している以上、妊娠すれば悪阻のリスクは避けられないということは理解できます。
とはいえ!妊婦さんにとってつらい症状であることは間違いない!
悪阻の症状
悪阻の代表的な症状は、
- ・吐き気
- ・食欲不振
- ・脱水症状
- ・倦怠感
などが挙げられます。また、食欲不振等を原因として体重が急激に減少している場合、入院する必要があるケースもあるので、食事の対策には十分注意していきたいところです。
妊娠悪阻の重篤な合併症として、ビタミンB1の欠乏から発症する「ウエルニッケ脳症」があります。この病気になると意識障害や小脳性運動失調などを発症し、50%以上で逆行性健忘や記銘力の低下、コルサコフ症候群という後遺症が残る可能性があります。命に関わる病気でもありますので、悪阻の際の健康管理には十分な注意が必要です。
悪阻・つわり中でも食べれたものランキング
インスタグラムでキューズベリー(@cuseberry.official)のフォロワーさん、1.5万人にアンケート調査をした結果です♪
- 1位 アイスクリーム
- 2位 ゼリー
- 3位 梅干し、梅干しのおやつ
- 4位 果物(果汁ジュース)
- 5位 酢の物
- 6位 トマト
- 7位 揚げ物(マクドナルドのポテト!)
- 8位 炭水化物(おにぎりやパン、そうめん等)
- その他(納豆、おでん、おにぎりetc)
飲み物では炭酸水が圧倒的に人気でした!
すべてコンビニでも買えるものばかりでした♪そして意外に多かったのが、トマト!でした。
悪阻・つわりの種類別の症状と対策|4種類
実はつわりにも種類があり、それぞれ症状が違うことを知っていましたか?
つわりには約4種類あります。
吐きつわり
つわりの2トップのうちのひとつが「吐きつわり」。常に吐き気がするつわりのことを吐きつわりといいます。
吐きつわり対策
空腹を感じるとより吐き気が増してしまうので、お腹が空かないよう少しずつこまめに食べます。また深夜や朝起きたときに、吐き気を感じることも多いです。
枕元にグミやクラッカーなどの軽食を用意しておくと、症状が出る前にすぐ食べられますよ。
さらに吐くことで食べ物と一緒に、水分も出てしまいます。食事が食べられなくても、こまめに水分を摂ることを意識してください。味のないお茶や水で吐いてしまう場合は、経口補水液やスポーツドリンクがおすすめです。
食べつわり
つわりのトップ2のもう一つは「食べつわり」。食べつわりは、吐きつわりとは反対に、食べていないと気持ち悪くなります。しかし食べ過ぎると体重が基準よりも増加したり、胃が荒れてしまったり、つわりが悪化する可能性もあるため、食べるものや食事の仕方には、注意が必要です。
食べつわり対策
一度にたくさん食べるのではなく、食事の回数を増やして少量ずつ食べるようにしましょう。
またアイスクリームなどのお菓子やご飯・パンといった主食は血糖値を急激に上昇させるため、逆に空腹を感じやすくしてしまいます。主食・肉・魚・野菜・果物など、バランスのよい食事を心がけてくださいね。(とは言っても、無理な場合は食べられるものなんでも大丈夫!)
においつわり
食べ物のにおいが気持ち悪く感じる場合は、冷やしてから食べるのがおすすめです。
よくお米の湯気や料理の湯気で吐き気を感じる人が多くいます。温かい食べ物でも、冷やすことでにおいが軽減され、食べやすくなるので、匂いづわりの人はぜひ試してみて☝️
においつわり対策
また生ゴミや柔軟剤など周辺のにおいが気になるときは、できるだけにおいのもとを遠ざけるのが効果的です。生ゴミは早めに処理する、洗剤は無香料のものに変えるなど、パパや家族とも相談してにおいを減らす工夫をしてみてください。
その他(眠りつわり)
眠りつわりは、妊娠による自律神経の乱れから発生します。眠気のほかに、倦怠感や頭痛といった症状が一緒に起きる場合もあります。
眠るのが最も効果的な対処法なので、眠気やだるさを感じるときは無理をせずベッドに横になりましょう。
吐き気がひどいときには
吐き気がひどい、吐きつわりのときには、軽めの水分量の食べ物がおすすめです。
- ○ゼリー
- ○果物
- ○そうめん
- ○酢の物
- ○トマトやきゅうり ・・・など
食べ過ぎても空腹でも吐き気をもよおすので、食べ過ぎは控えながら、小腹が空いたら軽めの食べ物をつまめるように用意しておくといいですよ。
また、吐きつわりは水分不足にもなりやすいです。水分をしっかりとるようにしてくださいね。
食欲が止まらないときには
食べつわりでは、”とにかく食べないと気持ち悪い”という症状に。「食べ物のことで頭がいっぱい」というセリフに共感できる方が多いのではないでしょうか。食べつわりのときには、一番はバランスの良い食事をしっかり摂ることです。食べられるときに、栄養のある食事をしっかり摂るようにして、なるべく暴飲暴食を控えるようにしましょう。
- ○食事の回数を増やして少量ずつ食べる
- ○間食は果物や低カロリーのものを
- ○バランス良く食べることで暴食を防ぐ
つわりのときに摂りたい栄養素4選
最後につわりのときに、積極的に摂りたい栄養素4選をご紹介します。妊娠中は栄養素が不足しやすいので、ぜひ皆さんに食べてほしいものです。しんどいとき、食べられないときは無理して食べなくても大丈夫ですが、食べて身体を整えることで、体調不良が少し軽減するかもしれません♪
葉酸
妊娠前から妊娠初期にかけて特に、葉酸を摂った方がいいよ、と聞いたことはありませんか?
葉酸は、胎児に「神経管閉鎖障害」という先天異常がおこる予防だけでなく、自律神経を整えると言われており、バランスよく摂取することで身体の調子を整える効果がありますので積極的に摂りたい栄養素のひとつです。食事だけでは摂取するのが難しいために、サプリメントと一緒に飲むことがおすすめですが、過剰摂取にも注意したいところです。
葉酸が多く含まれている食べ物・・・ブロッコリー、えだまめ、ほうれんそう(なま)、キヌアなど
鉄分
妊婦さんは貧血になりやすいので、鉄分をしっかり摂取していきましょう。鉄には動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、緑黄色野菜などに含まれる「非ヘム鉄」があります。非ヘム鉄はヘム鉄に比べて吸収されにくいですが、動物性のタンパク質やビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が上がりますよ。
鉄分を多く含む食べ物・・・納豆、小松菜、ほうれん草、厚揚げなど
ビタミンB6
ビタミンB6は、葉酸とともに、つわりを軽減する食べ物だといわれています。自律神経を整えたり、身体の調子を整えたりす働きがあります。
ビタミンB6を多く含む食材・・・かつお、ささみ、バナナなど
たんぱく質
妊婦さんと赤ちゃんの体や血液を作るたんぱく質は積極的に摂取しましょう。身近にたんぱく質がとれるものも多くあるので、毎日の食事に取り入れてみてくださいね。
悪阻のときは食べないほうが良い食べ物
ここまで「悪阻のときに食べるべきもの」について解説してきましたが、悪阻のときも含めて、妊娠中には逆に「食べないほうが良いもの」も少なくありません。
胎児への影響も大きい食べ物がありますので、無事に出産を迎えられるようにこれらの食べ物は避けるようにしてください。
アルコール
アルコールは、胎児にとって有害な物質の1つです。本来、胎児にとって有害な物質は胎盤のフィルターで止められて、胎児に送られないようになっています。
しかし、アルコールは胎盤のフィルターを通過して赤ちゃんに悪影響を与えてしまうため、妊娠中の飲酒は禁止されているんです。
赤ちゃんがアルコールを摂取してしまうと、胎児性アルコール症候群や発達遅延など重篤な症状を発症する可能性が高くなります。
そのため、妊娠が分かった時点で禁酒し、授乳が終わるまでは絶対にアルコールの摂取を控えてくださいね。
リステリア菌を持っている可能性のある食べ物
「リステリア菌」とは、食中毒を引き起こす可能性がある細菌の一種です。健康な成人であればリステリア菌の引き起こす食中毒を起こしても、軽い胃腸炎や無症状で済むことが多いです。
しかし、妊娠中はこれが胎児にまで悪影響を起こしてしまう可能性がありますので注意しましょう!
リステリア菌は、非加熱のチーズなどの乳製品や、食肉加工品などから検出されることがあります。
とくに、海外製のナチュラルチーズなどは非加熱であり、リステリア菌が増殖している可能性がありますので、妊娠中は食べないようにしましょうね。
トキソプラズマを含んでいる可能性のある食べ物
「トキソプラズマ」とは、生の肉類などに見られる寄生虫の一種です。妊婦さんがトキソプラズマに感染してしまうと、胎盤を経由して赤ちゃんにも感染してしまい、先天性トキソプラズマ症という病気になってしまう可能性があります。
先天性トキソプラズマ症は、未熟児や子宮内胎児発育不全、心筋炎や肺炎など重篤な症状を引き起こす病気です。トキソプラズマの感染を防ぐためには、妊娠期間中は生の肉類を食べないようにして、肉類はしっかりと火を通してから食べるようにしましょうね。
食中毒を引き起こす可能性のある食べ物
健康な状態でも大変な「食中毒」ですが、妊婦さんにとってはさらに大きな問題になりやすいので注意が必要なんです。
妊娠中は食中毒治療に服用できる薬も限られていますし、下痢や嘔吐で脱水症状になった場合は子宮収縮を起こす危険性もあります。
生の肉類や魚介類はもちろん、消費期限切れの食材などは食中毒リスクの高い食べ物です。妊娠中は食中毒リスクの高い食べ物は避けるようにして、新鮮で安全な食材を食べるようにしてくださいね。
カフェイン
コーヒーなどに含まれている「カフェイン」は、妊娠中に摂取してはいけない成分というわけではありませんが、コーヒーの飲みすぎなどによる過剰摂取には十分に注意が必要なんです。
妊娠中にカフェインを多く摂り過ぎると、自然流産のリスクが上がったり、赤ちゃんの発育を妨げる可能性もあります。
妊娠中はカフェイン入り飲料をできるだけ飲まないようにして、ノンカフェインの飲み物に切り替えることをおすすめします。
カフェイン入りのコーヒーが飲みたい場合は、1日2~3杯くらいなら問題ないと言われています。
悪阻のときはとにかく食べられるときに食べられるものを
妊娠中は、つわりや体調不良でなかなか思うように食べられないことも多々ありますよね。
体重増加やお菓子の食べ過ぎを気にしてしまうのですが、とにかく食べられるときに食べられるものを食べるようにしましょう。
気分が良いときや、体調が落ち着いているときに、バランスの良い食事や食事の調整をしていきましょう。
もちろん、食べてはいけない生もの、非加熱の加工食品などは控えるようにしてくださいね。